2017年04月28日

打たれ弱さを理解して叱る

この時期は、研修などを通して新卒の社員として入社した若い人たちと話をすることが多くあるのですが、凄く素直な子たちが多いというのが実感です。

初めて会社員として仕事をし始めたばかりのため、見るもの・経験することすべてが新鮮に映っているからだと思いますが、色々な事を学ぼうという意欲が高いですね。

ゆとり世代と揶揄されることも多くありますが、20年程度前に私が会社員として初めて社会に出たときに比べて見ても、それほど違いがあるとは思えません。

しかし最近の若い世代に共通すると日々感じている事が一つだけあります。

それは「打たれ弱さ」です。

一定のスキルのある中途採用とは違い、時間をかけて育てていくのが新卒社員ですから、様々な研修やOJTを通して育てていく過程の中で、どうしても「叱る」という場面が出てきます。

ある程度の経験則のある上司や先輩であれば「叱るスキル」も持ち合わせているはずですから、それなりに気を使いながら叱っているはずです。

ところが、この叱られたという事実に対して過剰な反応を示してしまう新卒社員が多く見受けられます。
 
トイレで泣いている、早退してしまった、翌日から来なくなってしまった等、教育する側に立った人であれば、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

そのような事態になった時の経緯を聞いてみても、通常の教育範囲内のことであり、過度な叱責をしたわけでもありません。

コストをかけて採用した新卒社員を大事に育てようと考える上司からしてみれば、なぜこのようになってしまったのかと悩んだ結果として、叱ることを躊躇うケースも出てきています。

「そんな打たれ弱い奴はいらん」と言ってしまえば元も子もないのですが、最近の傾向として見れば、総じて打たれ弱い若い人が多いため、無視できる問題でもありません。

私も会社員時代に、新入社員の教育を担う立場にいたことがあるのですが、年々打たれ弱い子たちが増えてきているのを実感していました。

教育を担いだした当初は、職人気質な職場であったこともあり「荒い叱り方」が通用していましたが、会社を退職する直前のころには「厳しく叱ること」を禁止する風潮まであったことを思い出します。

しかしながら、利益追求集団が集う会社というフィールドの中で「叱らない」という選択肢はあり得ませんので、打たれ弱い若い人たちが多いことを認識したうえで、叱っていかなければなりません。

では、どのように叱っていくべきなのか。

ポイントは「その叱った内容に納得感を得られたか」という部分だと思います。

あるケースでは「これが駄目だ」と叱ったとしても「なぜだめなのかが理解できない」「ではどうすればよいのかわからない」といった事が往々にあるようです。

つまり、叱られた内容が「駄目」だと理解したが、新卒社員にとっては「ただ叱られた」という事実だけが残ってしまっているようです。

ケースバイケースではあるのですが「叱るべき内容が何故だめなのか」「どのようにすればよいのか」を伝えながら叱ることで、叱られた内容をより理解する事ができ、叱られたことに納得感が出てくるのではないでしょうか。

「そんなことまで教えないと駄目なのか」という悲壮感が聞こえてきそうですが、他の会社の「色」に染まっていない新卒社員は、育て方ひとつで良い意味での「自社の色」に染まっていくわけですから、根気よく、丁寧に叱りながら育てていきたいところです。

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posted by マサ at 20:20| 社労士日記

2017年03月31日

個人的で身勝手な要求を受け入れてしまうことの危険性


社員数が100人ぐらいまでは、経営陣と社員の距離感が近いこともあり、社員が経営陣に対して直接意見を伝えたり、要望を伝えたりしている場面を良く目にします。

風通しの良い職場環境とも言えますので、それ自体が悪いことだとは思いません。

しかし、直接伝えられた意見・要望が会社全体の人事・労務管理の向上に関する内容であれば良いのですが、中には「自分のためだけの意見・要望」を伝えてくるケースも少なからずあるのも事実です。

給与面での待遇に関する要望や人事・労務管理上の取扱いに対する要望など「自分にはこうしてもらいたい」といった身勝手な要求です。

過去のニュースレターにおいても人事・労務管理の現場において最も重要なのは「公平性」であることを常々お伝えしてきていますが、当然ながら個人レベルでの身勝手な要求をのんでしまえば公平性を確保する事はできません。

社員個々人からすれば、少しでも自分の待遇をよくしたいと思うこと自体が不思議な事ではありませんが「自分のためだけの意見・要望」を伝えて、何とかしてもらいたいという行動に出ることが好ましいとは言えません。

何故、このような身勝手な要求をするに至ったのか。

多くのケースで「以前、要望を言った時にその通りにしてもらった経験」を持っているからです。

つまり「言えば何とかなる」という「実体験」をすでに持ってしまっているからこそ、不満に感じていることを、自分自身では身勝手な要求であるとも思わずに行動を起こしてしまっているわけです。

このようなケースに遭遇した時、以前「個人的な要望」を認めてしまった事実を思い起こすことがあるのではないでしょうか。

以前認めた個人的要望は「公平性」を欠くようなレベルの話ではなかったかもしれません。

しかし、一度でも身勝手な要求が通ってしまった経験があると、その要求がエスカレートしていく傾向にあります。

本人からしてみれば「自分のための要求」が会社の公平性を欠く程の話なのかどうかといった尺度で見ているわけではありませんので「お願いした要求がとおった」という事実のみが記憶の中に残るわけです。

「それは認められない」といった場合であっても、必ずといってよいほど「前は認めてくれたのに何故ですか?」といった答えが返ってくるのも、要求の内容は関係なく、認められた事実だけが印象に残っている証拠です。

結論から言えば、会社の人事・労務管理の現場においては「個人的で身勝手な要望」を聞く必要はないということです。

ただし、最初は個人的な要望として出てきた話であったけども「全社員に適用する事が好ましい要望」であったのであれば、人事・労務管理全体の話として要望を受け入れることは有り得ます。

しかし、あくまで個人に対してではなく会社全体の話として要望を受け入れただけですので、人事・労務管理における公平性は確保できるわけですし、最初に要望を上げてきた社員から見ても「個人的に認められた」とは思わないでしょう。

「前は認められたのに何故ですか?」とくれば「前回の件は社員全体の公平性を確保できる話だったが、今回は違う」ということで事足りるはずです。

「この程度のことだったら良いか・・・」という考えは捨ててください。

感情の生き物であるヒトが集う人事・労務管理の世界において「個人的で身勝手な要望」を受け入れることは非常に危険な事です。

人事・労務管理の重要な公平性を確保できないような、個人的で身勝手な要望を伝えてくるようなケースがあった場合は「公平性を確保できない要望は受け入れられない」といったスタンスで事にあたってほしいところです。

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posted by マサ at 14:23| 社労士日記

2017年02月28日

価値観における想像の域と実感の溝

既に初老と呼ばれる年齢に突入している私ですが、ここ20年で価値観が大きく変化していると感じています。

学生だったときに感じていた仕事をするということの価値観、結婚する前に感じていた結婚に対する価値観、子供が生まれる前の子供に対する価値観、開業する前の事業を行うということへの価値観、これらすべての価値観が異なる立場に身を置くことや経験を経て大きく変化しています。

一つの例を上げるならば、子供が生まれる前までは「これほど子供を愛し、成長を見守る責任感」を自分がここまで感じるとは思ってもいませんでした。

その立場に身を置かなければ「想像の域」をでないため、その立場に身を置いて初めて「実感」へと変わり、自らの価値観へと影響を及ぼしてきているわけです。

なぜこのようなテーマを書きだしたかといえば、人事・労務管理の世界でも価値観の違いからくるトラブルや問題に直面する事が多くあるからです。

誤解を恐れずにいうのであれば「想像の域」の立場の人が「実感」を持っている人の気持ちや苦悩を理解するのは非常に難しいということです。

たとえば子供を育てながら働く人が持つ実感と、独身で働いている人が持つ実感は大きく乖離していますし、病気を持ちながら働く人の実感と、健康で働く人の実感も大きく乖離しています。

その乖離とは「想像の域」と「実感」の溝なわけですが、一方が「想像の域」で語られることを否定し、一方で想像の域であることを「さも実感であるように」語ることで、修正する事の出来ない溝を深めてしまうことがよくあるものです。

皆さんにも思い当たる節があると思いますが「想像の域」をでていない価値観を「私は貴方のことを理解している」という気持ちで話した結果、逆に怒りをかってしまったり、失望感を与えてしまったりするようなケースです。

このようなケースを見ていく限り「想像の域」での価値観は「実感をもつ」価値観の心理に近づくことは容易な事でないことがみえてきます。

私は仕事柄なるべく俯瞰で物事を見るように意識していますが、それでも私個人が持つ価値観に考え方が引っ張られてしまうことを否定できません。


様々な価値観をもつ人が集まる人事・労務管理の世界において、異なる価値観を認め合うというのは容易なことではなく、自らが持つ価値観が正しいと思うあまり、その価値観を押し付けてしまうことが多くなるのは、感情の生き物であるヒトである以上やむを得ないところかもしれません。

だからこそ人事・労務管理の現場においては「人それぞれ価値観が違うのは当然」と割り切っていくほかないと考えています。

それを言ってしまったら元も子もないと思われるかと思いますが、価値観の違うもの同士の議論が噛み合う場面を見たことがありません。

たとえば人事・労務管理とは関係ありませんが、国家論などにおける右派・左派の双方の主張が噛み合うことはなく、建設的な議論にならないのが典型的だといえます。

つまり個々人が持つ価値観とは、自らの「実感」によってのみ作り上げられてくる感覚であり、他人に諭される、説得されることによって簡単に変えてしまうことのできるものではないと言えるのではないでしょうか。

そのような観点から人事・労務管理の現場において価値観を考えるのであれば、結局のところ価値観の違う人・合わない人を採用しないというところにたどり着いてしまいます。

もちろん価値観とは様々な物事に対して持ち合わせているものですから、全ての価値観を共有することは不可能です。

しかし、会社が目指している方向性や人事・労務管理における考え方において、絶対的な価値観の違いを避けるために、採用面接の場において一定の情報を公開し、価値観の違いによるミスマッチを起こさないようにするだけでも効果はあると思います。

ヒトは価値観を簡単には変えられないわけですから、採用選考の段階で同じ行先のバス(目指すべき方向性が同じ)に乗れる人を見極めていきたいところです。

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posted by マサ at 16:38| 社労士日記

2017年01月31日

誤解を生まない伝え方

新年あけましておめでとうございます。今年も弊事務所のブログをよろしくお願い致します。

今年も人事・労務管理の現場で経験したことから感じたこと、気が付いたことなどをブログの中でお伝えしていけたらと思います。

さて、日々の生活の中でも「そのような意味で言ったつもりではなかった」「そういうことを伝えたかったわけでは無い」といったように、伝えたかった意図が違う形で伝わってしまうことがよくあるものです。

日常生活での誤解は、多くの場合リカバリーがききますが、会社組織という中での誤解は大きなトラブルに発展してしまうことが少なくありません。

最近「まったくもって誤解なのですが、このようなことになって困っています」というご相談を多く受けるようになりました。

その誤解へとつながる経緯を聞いてみると、いくつかの共通点が見えてきます。

その一つが伝えたいことを「遠まわしに話した」ことで誤解を生んでいるケース。

守秘義務の関係で詳細は語れませんが、誰しもが「言いにくいことほど」遠まわしに伝えようとする傾向が強いので、結果として伝えたいことが相手に伝わらず「そのような話は聞いていない」「そのような話だと思わなかった」ということを言われ、トラブルになってしまうことが多くあります。

もう一つは、伝えたいことを「省略して話してしまう」ことで誤解を生んでいるケース。

話をする側からすれば「このぐらいの内容の話をすれば伝わるだろう」という思い込みから、伝えるべきことを省略して伝えてしまうことで、同じように相手に本当の意思が伝わらずに誤解を生んでしまうことからトラブルへと発展してしまうようなことも多くあります。

もう一つは、伝えたいことの「伝え方を間違っている」ために誤解を生んでいるケース。

たとえば、個人に対してのみ伝えればよい話なのに、周りに他の人がいる場で話してしまうことで、伝えられた本人のプライドが大きく傷つけられてトラブルとなる場合や、威圧するような態度で話す、馬鹿にしたような態度で伝えるなど、伝え方が間違っていることで取り返しのつかないトラブルへと発展してしまうこともあります。

このような誤解から生まれたトラブルは「いや、そんなつもりで言ったのではない」と誤解であることを伝えたとしても修復する事が非常に難しいのが想像できると思います。

最後の「伝え方が間違っている」ケースは、伝える側の大きな問題ですので指導していくことで、このようなケースを生むことは減っていきますが「遠まわしに話した」と「省略して話してしまう」ケースは、意識していなければ簡単に起こりうることです。

誤解を与えたことでトラブルが生み出されている背景には、伝える側に何かしらかの問題がある可能性が高いので、そのようなトラブルになった場合は、その本質を変えていかなければ同じようなトラブルを生み出していきます。

ただし過去のブログでも話題にしたことがありますが、残念ながら「何を言っても話を聞く気が無い」「まったく話が通用しない」といったケースもありますので、誤解を生む以前の問題といったトラブルもあります。

しかし、伝え方によってはすんなりいく問題が、伝え方の問題により誤解が生まれてトラブルになるのは非常にもったいない話ですから、伝える側が「はっきりと正確に配慮を持って伝えること」を意識するのは重要なことだと思います。

人事・労務管理の世界で起こるトラブルは、実は些細な事がきっかけであることが多くありますので、トラブルを解決するための努力と合わせて、何故そのようなトラブルになったかの本質を探っていき、今後同じような事にならないように修正すべきところを修正していくことが大事になっていきます。

人と話をすること、説明すること、提案することが多い仕事である私自身も「伝え方」には細心の注意が必要ですので、誤解を生まないように日々意識しながら伝えていく努力をしていきたいと思います。

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2016年12月28日

副業・兼業容認の捉え方

いよいよ今年も残りわずかとなってきましたが、毎年「もう1年たってしまったのか・・・」と時の流れの速さに驚くのが恒例行事のようになってきています。

新鮮な経験が多いほど時間のたつ速度が遅く感じるという考え方があるそうで、子供の時ほど時の流れが遅く感じられるのは新鮮な経験を多くしているからだとか。

その理論で言えば、時の流れが速いと感じるのは新鮮な経験をしていないということになるのですが、社会保険労務士の担う人事・労務管理の世界は「感情の生き物であるヒトを扱うため、良くも悪くも新鮮な経験」が多くあるので時の流れを遅く感じてもよいものですが・・・。

年齢によって時間の速度をどのように感じるかが違ってきたとしても、実際に存在する時間は同じですから、その時間をどのように使うかは人それぞれ違う時代へと突入していきそうです。

最近、正社員の副業や兼業を容認していく動きが大手企業を中心に広がってきており、政府も「働き方改革」として後押しする方針のようです。

現状では原則として副業を禁止する企業が大多数ですが、その理由として本業に支障をきたす可能性、長時間労働による健康問題、社会保険料の取扱い、労働時間通算の取り扱いなど、副業や兼業をすることで人事・労務管理上様々な問題が出てきてしまうためです。

政府方針では、上記のような様々な問題に対して指針を示すことにしているようですので、どのような方針が示されるのか注目したいところですが、運用上簡単に解決できる問題ではないことも確かです。

そもそも副業というと、本業が終わった後にアルバイトをする・ネットビジネスで稼ぐという「本業以外でお金を稼ぐためのもの」というイメージが一般的です。

しかし今回いわれている副業・兼業とは「本業では得られない経験や人材交流を通してスキルアップを図り、価値ある人材になるための行為」といえるのですが、そのような捉え方をして実践できる人はごく一部ではないでしょうか。

副業を禁止している会社に勤めているため、副業とならないようにお金を貰わずにプロジェクトに参加している人が現状もいるわけですので、そのような人にとって副業が容認されたからといってスキルアップを図るための行為という考え方や捉え方が変わることはないでしょう。

要するに副業や兼業を容認していく流れが加速していくとしても、捉え方ひとつでまったく違う行為になってしまうことは間違いなさそうです。

副業・兼業の容認に向けて政府の動きに対する報道への反応を見ても、歓迎する反応がある一方で長時間労働を抑制していくという方向性に相反するという否定的な意見も多く聞かれています。

この反応の違いも「副業・兼業という行為の捉え方の違い」から生まれてきているのではないでしょうか。

いずれにせよ副業解禁という言葉だけが独り歩きする事によって、間違った方向性に進まないことを期待したいところです。

本年は本日最終営業日とさせていただき、来年は5日から通常営業とさせていただきます。
(12月29日から1月4日を年末年始休業日)

皆様、良いお年をお過ごしください。来年も引き続きよろしくお願い致します。

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2016年11月30日

辞め方から見えること

社会保険労務士という仕事をしていると入社・退社という職業人生における分岐点に関与する事が多くあるわけですが、その中でも会社を辞める退職の場面が最も重要な分岐点といえます。

会社を辞めようとする理由は、給与面への不満や労働環境の不満、人間関係が上手くいかないなど様々ですが、どのようなケースであれ「辞め方」には注意が必要です。

最近の傾向として、この「辞め方」に気を付けない人が多く見受けられます。

どのような会社であれ、自分にとって完璧な環境というものは存在しないわけですから、何かしらかの不満や不安があるのは当然です。

しかし、辞める意思を会社に伝える方法として、いきなり欠勤し連絡がつかない、相談も無くいきなり退職届を郵送してくる、退職するにあたって周りの同僚に「早く辞めたほうが良いよ」などと風潮して回るなどは、賢い辞め方だとはいえません。

会社としても、このような辞め方をする人を引き留める理由は無いわけですが、採用や教育には様々なコストがかかっているので、無視できる問題でもありません。

実際問題として「辞め方の教育」などといったことは現実的ではないので、そのようなタイプの人を採用しないことに努力したほうが現実的でしょう。

このような辞め方をする人の特徴としては、入社してすぐに辞めてしまう人に多くみられるため、短い期間に転職を繰り返しているようだと注意が必要になります。

さらに、採用面接の場で前職をどのように辞めたのかを聞いてみるのも一つの手です。

採用面接においては「前職の退職理由」を聞くことが多いですが「どのように前職を辞めたのか」を聞くことは、それほど多くありません。

正直なところ前職を退職した理由は「どのようにでも言えてしまう」部分であり、たとえ人間関係がうまくいかなかった、給与面で不満があったといった理由であったとしても、正直に答える人は少ないものです。

一方、退職の仕方がどうであったかの質問をした場合を想像してみてください。

「退職届を出して・・・」という当たり前の答えが返ってくるかと思いますが、その時に「退職届(願)はいつごろ提出しましたか?」「退職の意思を決めたときに誰かに相談しましたか?」「退職届を出してから、業務の引継ぎ、関与先への挨拶などはどのようにしましたか?」「退職までの期間を会社でどのように過ごしましたか?」といった質問をすると退職の仕方「いわゆる辞め方」の本当の姿が見えてくると思います。

正直なところ、会社を退職すること自体は別に悪いことではないので、退職する際の辞め方こそ、その人の本当の姿が見えてくるのではないでしょうか。

このような事を質問することの意味を簡単に言ってしまえば、前職を円満に退職しているかを確認するということです。

往々にして、会社と喧嘩別れして辞めるような人は、おのずと同じことを繰り返してしまう傾向にあるからです。

それともう一つ、会社を退職するにあたっては、円満退職してもらいたい理由があります。

中小企業においては、一度退職した人が出戻る(退職した会社に再度入社する)ことが珍しくありません。

隣の芝が青く見えることもあるでしょうから、退職後に他の会社に勤めた結果「実は退職した会社が自分にあっていた会社だった」ということも稀にあるわけですから、円満に退職していれば出戻ることができる可能性も残るわけです。

どのような場合にせよ、喧嘩別れして良いことは有りませんから、退職を決意した際には立つ鳥跡を濁さずの精神で臨んで頂きたいところです。

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2016年10月31日

本音と建前、理想と現実

皆さんが小さい頃に抱いていた「なりたい職業」って何だったでしょうか。

調査機関によってランキングに違いがありますが、小学生男子ではスポーツ選手や公務員、医者あたりが人気で、女子では看護師やお店関係(パン屋・お花屋など)、タレント(アイドル)あたりが上位に来ているようです。

中にはユーチューバ―が上位に来ているランキングもあるようで、ネットが生活の一部として当たり前のようにある時代に生まれた子供たちならではです。

ちなみに私が小さい頃になりたかった職業は皇宮護衛官でした。

皇宮警護官とは、皇居や皇族の警護を担う特別司法警察職員ですので公務員です。

社会保険労務士になる前は、某TV局で映像編集者として働いていましたから、皇宮護衛官どころか公務員にもなったことが無いわけですが、いつから「なりたい職業」としてあこがれていた職業から遠ざかってしまったのか記憶にありません。

私だけではなく、小さい頃に抱いていた「なりたい職業」通りに「その職業」についている人は少ないのではないでしょうか。

では何故「いまやっている仕事」をしようとしたのか。

この問いには「本音と建前」の大きな垣根があるだけでなく「思い抱いていたイメージと働いた後に感じる現実」との垣根も大きなものです

私は仕事柄、新人社員研修講師の仕事で20代の若者と話をする機会が多くあります。

彼ら彼女らに「なぜこの仕事を選んだのか」という問いを投げかけても、回答としてかえってくるのは「建前」の回答が大多数です。

私がもし子供の気持ちのまま皇宮護衛官になっていたら「皇宮護衛官の制服がかっこいい!馬に乗って警護だなんて憧れる!」と言っていたでしょうけど、現実は「建前」の回答をしてしまうのでしょう。

小学生のころに抱いていた「なりたい職業」の本音を、たった10年程度経過しただけで「建前」でしか答えられなくなることが自分も含めて残念です。

ただ誤解を与えたくないのですが「建前」であったとしても、その仕事を選んだきっかけや理由は必ずあるはずですので、そのきっかけや理由は大事にしてもらいたいと思っています。

長い人生の中で仕事が占めるウエイトは高いわけですので、仕事をし続けるためのモチベーションを維持していくためには「建前上の理由」は必要になるからです。

しかし最終的には「本音」の部分を満たしていくことを無意識に目指していくことになるわけですが、その「本音」とは、小さい頃に抱いていた「なりたい職業」を選んだ時の「子供ながらの本音」とは違う別の「大人の本音」に変わっているはずです。

しかし、その本音を満たすためにどうするべきかを考えながら行動できる人は限られていると思います。

この「大人の本音」が「あくまで理想」であったりするケースもあるので、行動するまでに至らない原因になっているのかもしれません。

自分も含めて言えることですが、情報社会の今、夢や理想を追っていくことに消極的になっているように感じます。

「どうせ無理」「頑張ってもたかが知れている」といった潜在的な感情が蔓延し、夢や理想を追うこと自体が「かっこ悪い」といった風潮すらもあります。

だからこそ「夢を持って働け」とか「理想実現のために頑張れ」と言ったところで心に響く人は少ないでしょう。

今求められているのは「現実的な利益・目に見える効果」であり、それを満たすことのできる企業にヒトが残る傾向にあります。

本音と建前、理想と現実、様々な感情が織り交ざる人事・労務管理の世界は、今後ますます難しい舵取りが必要になってくる時代へと突き進んでいくと思います。

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2016年09月30日

コミュニケーション向上のための席替え

皆さんも小学生や中学生の時に、クラス替えや席替えにドキドキした記憶があるのではないでしょうか。

新しい環境に馴染めるのか不安に感じていることでドキドキする事もあるでしょうし、気になるあの子と仲良くなれるかもしれないといった青春のドキドキであったかもしれません。

まだ子供であった当時は、それほど意識したことはありませんが、クラス替えや席替えによって新しいコミュニケーションが生まれ、いままで知っている程度の関係だったヒトと急激に仲良くなり、学校以外でも一緒に遊ぶなどの効果があったことを思い出します。

ところが社会に出て働き始めると、毎日仕事をする席が決まっている職場が一般的であり、コミュニケーションの向上を目的とした席替えのようなことを行う企業は多くありません。

同じセクションのメンバーが一か所に集まって仕事をする事のメリットも当然あるのですが、社員数が増えていくにつれて、部・課・係・グループといった仕事をする上でのまとまりをつくることになるため、結果として「まとまり」単位でのコミュニケーションに限定されがちです。

さらに24時間フル稼働で動く業種では、社員ごとに休日もバラバラ、勤務シフトによって昼間働く日もあれば夜働く日もあるなど、各社員がバラバラに仕事をすることになり、シフトの裏の勤務となっている同僚と話したこともないといった事態もおきます。

コミュニケーションの活性化のために、最近では社内イントラネット等を利用した社員同士の情報交換やコミュニケーションを活発化させる方法が広がっていますが、IT技術を利用した情報交換やコミュニケーション向上に限界を感じる人も多いのではないでしょうか。

一昔前では、仕事終わりに上司や同僚と飲みに行く・食事に行くといったことでコミュニケーションをとることが多かったわけですが、今の時代「仕事が終わった後まで職場の人と一緒に居たくない」といった感覚を持つ人が増えてきているので「業務時間内にコミュニケーションがとれる仕組み」の構築が避けて通れなくなってきています。

そのような中、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの強みは今だに輝きを失っていませんので、IT企業などでは「仕事をする席が決まっていない」フリーアドレス制の職場作りなども進められてきています。

フリーアドレスオフィスとは、もともと外出する事の多い営業部門などで、不在者の席を在席者が使うことでオフィススペースの利用効率を高めたり、オフィスコストの削減を目的に導入されてきたスタイルです。

毎日仕事をする机が決まっていないので、その日行う業務に関係のある人同士で近くに座って仕事をするなど、部署の関係を超えてスピード感のある仕事が出来る、新たなコミュニケーションが生まれるなどのメリットがあります。

しかしフリーアドレスオフィスを導入してみたところ、コミュニケーションの活性化に効果があったが、自分の席を自由に決めることにストレスを感じる社員がでてきたり、管理職が部下たちの行動(勤怠)を把握できないなどの問題も出てきており、デメリットの部分も無視できません。

私もそうですが、日本人は「居場所」を強く求める傾向にありますので、フリーアドレスオフィスのように居場所が自由という環境に馴染みにくいところがあるといえます。

その点で考えてみれば、居場所を確保しながらコミュニケーションの活性化を進めるうえで職場における「席替え」は有効だと考えています。

自分の席が決まっているという点で居場所を確保し、一定間隔で自分の側で仕事する同僚が席替えによって変わることで、普段コミュニケーションをとっていなかった同僚とのコミュニケーションの機会が増えることが期待できます。

管理職の位置は変えずに一般社員のみ席替えをする方法や管理職も含めて席替えをする方法、席替えをする間隔など、色々な席替えを試してみると面白い効果が生まれそうです。

近年、社内コミュニケーションを向上させるためのツールが沢山リリースされていますが、難しく考えずに子供のころから慣れ浸しんだ「席替え」にコミュニケーション向上のためのヒントがあるかもしれません。

朝出社した時に朝礼で「今日は席替えの日です!」って号令が出ると、なんだかドキドキしちゃうと思いませんか?

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2016年08月31日

サバティカル休暇にみる長期休暇の可能性

皆さんは、今年の夏休みをどのように過ごされたでしょうか。

私は、今月初めに平日2日と土日2日の4日間を夏休みとして、沖縄で家族と一緒に過ごしてきました。

私の仕事内容や個人事業主という立場上から考えれば1週間まるまる休むことは難しい現状ですが、もう少し長くバカンスを楽しみたいと思う気持ちもあります。

ある調査結果では、日本企業の夏休みの日数を平均でみると「8日」程度あるようですが、約40%が4日から7日という結果がでており、夏休みが無いと回答した割合も約10%程度あるようです。(別の調査では平均4日というデータも)

日本の場合、世界レベルで見ても祝日が多いので、年間の休みの日数という面で見れば圧倒的に少ないとは思いませんが、長期間まとめて休みを取るという感覚には程遠い現状だといえます。

この手の話では、夏休みが1か月程度あるヨーロッパ諸国の夏休みと比較されて「日本人は働きすぎだ!」といった論調も見受けられるのですが、長期休暇を法律で義務付けられている国もあり、文化や働き方も違うため、単純に比較できるものではありません。

しかし、1か月程度のバカンスを取ることが「普通(当たり前)」といったフランスやイタリア、ドイツといったヨーロッパ諸国の長期バカンスを羨ましいと感じる人も多いのではないでしょうか。

「そんなに長い休みがあっても、やることないし、お金かかるから嫌だ」という意見もありそうですが、長期間の休みが取れるのであれば、普段であればやらないようなことに挑戦(新しい趣味を始めることや新しい勉強をするなど)してみるなどの効果が期待できます。

そのため、日本の企業でも近年、一定の勤続年数に達した社員を対象としたリフレッシュ休暇を導入する動きが加速している感がありますが、1週間程度の休みをとることができるリフレッシュ休暇では、まだまだ長期休暇というには程遠いいといった感覚ではないでしょうか。

そのような日本の休暇事情ですが、日本の国立大学や私立大学の教員には、サバティカル研修という耳慣れない制度があります。

大学教員に適用されているサバティカル研修とは、専門分野の知識や能力の向上を図るために、大学における業務を一定期間免除(1か月から1年間程度)されて、自主研究に専念したり、外国の大学に研究留学するための制度といったものですので、休暇といった意味合いは薄いのですが、本来、この「サバティカル」の語源は、6日間働いた後、7日間は安息日とする旧約聖書のラテン語「sabbaticus(安息日)」に由来します。

そのため長期休暇が一般的なヨーロッパ諸国では「サバティカル休暇」として、一定の勤続年数のある社員のキャリアアップや休息のため、利用目的を限定しない長期休暇として導入する企業が増えており、1年間にもおよぶ長期休暇取得といったケースもあるようです。

1年間自由に使える時間があれば、海外留学、趣味に没頭、人脈を広げる活動、見聞を広げる世界旅行など、自身のキャリアアップや、充電期間として十分その意味を持つでしょう。

ただし現状の日本の労働環境からいうと、長期の休暇を取ることに対する後ろめたさや、休暇を取ったことによる評価の低下などを恐れる風潮もあり、意識的なハードルは高そうです。

事実、最長3か月間のサバティカル制度を導入しているヤフー株式会社では「制度を使うには勇気がいる」といった声も出ているようで、会社として長期休暇の仕組みを作ったとしても、制度を気兼ねなく利用するための意識改革も同時に必要になってくることは間違いありません。

しかし長期休暇を取るためには、自らの仕事を適正に管理して、他社員と仕事を調整し、取引先等との調整が適正に行えなければ長期間にわたって職場を離れることは難しいので、長期休暇を取ることが、結果として社員のスキルアップにつながるという成果も期待できます。

ある企業では、上司がサバティカル休暇を利用した際に、その上司の仕事を一時的に預かり遂行した部下が、上司の仕事を経験して大きくスキルアップしたとの報告もあり、休暇を取った本人だけではなく、他の社員にも有効な効果が表れるケースもあるようです。

これらの効果は、数か月にわたって職場を離れる休暇ならではの結果とも言えそうです。

「1か月以上の長期休暇なんて制度を作るのは無理」と切り捨ててしまうのは簡単ですが、一定の期間継続勤務している社員に対して、さらなるキャリアアップや充電期間を設けることで、会社の生産性向上に効果をもたらす可能性を秘めていると言えます。

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2016年07月29日

ヒトは「欲」を持つ生き物です。

「欲」の程度の差はあれ、まったく欲が無いというヒトはいません。

心理学の世界でよくいわれるマズローの欲求5段階説では、食事などの生理的欲求(1段階)から始まり、安全な暮らしを求める安全の欲求(2段階)、集団に属する事への社会的欲求(3段階)、他者から評価されたいという承認の欲求(4段階)、最後に自己の能力を最大限に発揮するといった自己実現の欲求(5段階)がピラミッドのように積み重なっていて、下層の欲求が満たされることで、より上層の欲求に重きを置くようになるという説です。

マズローの欲求5段階説の考え方とは少々違うのですが、自らに5段階説を置き換えてみてみると、下層から順序良く欲求が増えていくといった感覚ではなく、全ての階層の欲求が一定割合ずつあり、その時の状況により「重視する欲求割合が違う」といった感覚です。

つまり、3段階目の社会的欲求が最も強い時もあれば、5段階目の自己実現欲求が最も強い時があるといった感じです。

私は心理学者ではありませんから、確かな事を言えるわけではありませんが、ぞれぞれの欲求段階に更なるレベルが存在し「同じ欲求」であっても一度手に入れた欲求を「超える」欲求を引き続いて欲するということがあるように思います。

自分の賃金額に「大満足だ。不満はまったくない」と言い切れるヒトは多くありません。

たとえば今の賃金額が不満だというヒトに、自分に見合う賃金額を聞き、あえてその額の賃金額を支給したとします。

当然、求めていた欲求が満たされたわけですから、支給された当初はモチベーションも上がる事でしょう。

ただし、そのモチベーションが将来にわたって維持されることはありません。

一度達成した欲求のレベルが上がったため、一度手に入れた欲求を「超える」欲求を求めるようになっていくからです。

再び「賃金額が不満だ」という段階に戻ってしまうでしょう。

ヒトは感情も欲もある生き物ですから、それ自体を否定するつもりはありませんが、ある一つの欲求を満たせば良いという単純な事ではないことは確かです。

そのため、社員のモチベーションを高めるため、定着率を高めていくために、どのような施策が有効なのかを一言で表すのは非常に難しいと言えます。

ただ一つ言えるとすれば「会社に勤めているうえで、まったく満たされていない欲求がある」状態を作らないことが重要だと考えています。

つまり「まったく評価されない」といった承認の欲求がまったく満たされていない状態であったり、社内で孤立してしまう(仲間がいない)など社会的欲求がまったく満たされていない状態が続くようなことがあれば、モチベーションの低下や退職者の増加などの悪影響が大きく出てくるでしょう。

そのため、ある一つの欲求を満たすための施策をするのではなく「欲求を満たすべき状態すら無い」という状況を作らないことの方が重要だと思います。

賃金を上げれば常にモチベーションが上がるわけでもなく、労働条件を改善すれば退職者が減るわけでもないのは、一定の欲求が満たされたとしても「満たされていない欲求がより強く不満へとつながる」からではないでしょうか。

全ての欲求を満たすことは事実上不可能であり、満たされた欲求は更に強い欲求を生み出していきますので、適度にバランスよく欲求を「刺激」できる状態を作り上げていくことの方が現実的です。

ただし、ヒトは一度手にした欲求を手放すことはできません。

そのため、一度与えた欲求を奪うようなことになれば、大きなモチベーション低下を生み出してしまいますので、人事・労務管理上の施策を行う際には、その施策によって得られる欲求が将来に向かって現実的に維持できる欲求なのかどうかも慎重に検討していきたいところです。

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