2015年08月31日

人材採用戦略における口コミの影響

近年、積極的な人材採用戦略にのりだす会社も増えてきましたが、新規採用のために募集をかけてもエントリーが一切ない、もしくは、非常に少ないなどの悩みが出てくることがあります。

募集すれば次々にエントリーがあるといった時代は今や昔といった感じですが、そのような中でも良い人材を獲得するために各社知恵を絞りながら人材採用戦略を進めているのが現状です。

あのユニクロを展開するファーストリテイリングが転勤のない地域正社員1万人を対象に「週休3日制度」を導入すると発表し話題になっています。

ファーストリテイリングが発表した週休3日制度とは、週休2日制から単純に1日休日を増やすというものではなく、本人が希望すれば1週間の内4日間は1日8時間から10時間に労働時間を延ばす代わりに、休日として3日確保するといったことで、休日で減った労働時間を他の日に振り替えるといったイメージです。

「働き方の選択肢を増やすことで人材確保につなげたい」といった考え方から生まれているわけですが、私が社会保険労務士として様々な会社の内情を見ている中で「給料よりも休みが多く欲しい」という労働者側のニーズを感じているのも確かです。

厚生労働省発表の平成26年就労条件総合調査結果を見てみると、年次有給休暇の取得率が平均で48.8%となっており、直近5年のデータを見ても50%を超えたことがありません。

年次有給休暇を取得しにくい職場環境がある、年次有給休暇を取得できる環境にあるが忙しくて休めないといった現場の声がある一方、退職時に残っている年次有給休暇を全て取得して辞めるということも近年では珍しいことではないため、年次有給休暇の残日数も労務管理上無視できない状況となっています。

そのような人事・労務環境の中では「休みやすさ」「長時間労働が少ない」といったキーワードは人材採用戦略において重要な位置にあるといえます。

近年の傾向としては、エントリーしたいと考えている会社が「働きやすい会社なのかどうか、給与水準はどの程度なのか」といったことを求職者が事前に調べているケースが大多数です。

インターネットがこれだけ発達した世界では、会社の人事・労務管理情報が簡単に収集されインターネット上の「口コミサイト」で検索できる時代となっています。

あるサイトでは、会社の給与水準や残業の有無、休日数、年次有給休暇の取りやすさといった人事・労務管理情報だけではなく、社内の雰囲気、経営者がどのような人なのかといった情報までが「口コミ」という形で掲載されています。

内容を見る限り、過去に勤めていた退職者が口コミを投稿したものだと憶測できるわけですが、プラスの口コミ内容ならまだしもマイナスの口コミ情報であれば、当然採用戦略においてプラスに働くことはありません。

新規採用のために募集をかけているのに「なぜかエントリーがない」といった状況にある場合、求職者を対象とした会社情報口コミサイトに「悪評」が書き込まれていて、その情報が多くの人の目に触れている可能性もあります。

どのような情報であれ、会社の秘密情報がインターネット上に掲載されてよいわけではありませんので、当然就業規則に「在職中のみならず退職後も会社の秘密情報を第三者に漏洩してはならない」などと規定し、入社時に「会社の秘密事項を漏洩させないこと」と記載された誓約書に押印を求めるといった対策を講じています。

しかし会社の口コミサイトには、様々な会社情報が掲載されているのが実態であり、会社情報口コミサイトに会社の情報が投稿されることを完全に止めることは難しいのが現状です。

感情の生き物である「ヒト」が織りなす人事・労務管理の世界では、物事一つとっても100人いれば100通りの感じ方、受け取り方をするものですから、口コミサイトに書き込まれた内容も一つの受け取り方にすぎません。

ところがサイトを見た求職者は、その情報も「会社を選ぶうえでの重要な情報」と捉え「参考」にしていることは間違いありません。

インターネット・SNSといった情報社会を迎えた今、会社の人事・労務管理の実態はガラス張り状態だといっても言い過ぎではないでしょう。

だからこそ人事・労務管理の分野に気を配ることは、会社の人材採用戦略において重要であり、会社の成長戦略にも影響を及ぼす重要な分野であることを認識していくことが必要だといえます。

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posted by マサ at 13:12| 社労士日記