2016年08月31日

サバティカル休暇にみる長期休暇の可能性

皆さんは、今年の夏休みをどのように過ごされたでしょうか。

私は、今月初めに平日2日と土日2日の4日間を夏休みとして、沖縄で家族と一緒に過ごしてきました。

私の仕事内容や個人事業主という立場上から考えれば1週間まるまる休むことは難しい現状ですが、もう少し長くバカンスを楽しみたいと思う気持ちもあります。

ある調査結果では、日本企業の夏休みの日数を平均でみると「8日」程度あるようですが、約40%が4日から7日という結果がでており、夏休みが無いと回答した割合も約10%程度あるようです。(別の調査では平均4日というデータも)

日本の場合、世界レベルで見ても祝日が多いので、年間の休みの日数という面で見れば圧倒的に少ないとは思いませんが、長期間まとめて休みを取るという感覚には程遠い現状だといえます。

この手の話では、夏休みが1か月程度あるヨーロッパ諸国の夏休みと比較されて「日本人は働きすぎだ!」といった論調も見受けられるのですが、長期休暇を法律で義務付けられている国もあり、文化や働き方も違うため、単純に比較できるものではありません。

しかし、1か月程度のバカンスを取ることが「普通(当たり前)」といったフランスやイタリア、ドイツといったヨーロッパ諸国の長期バカンスを羨ましいと感じる人も多いのではないでしょうか。

「そんなに長い休みがあっても、やることないし、お金かかるから嫌だ」という意見もありそうですが、長期間の休みが取れるのであれば、普段であればやらないようなことに挑戦(新しい趣味を始めることや新しい勉強をするなど)してみるなどの効果が期待できます。

そのため、日本の企業でも近年、一定の勤続年数に達した社員を対象としたリフレッシュ休暇を導入する動きが加速している感がありますが、1週間程度の休みをとることができるリフレッシュ休暇では、まだまだ長期休暇というには程遠いいといった感覚ではないでしょうか。

そのような日本の休暇事情ですが、日本の国立大学や私立大学の教員には、サバティカル研修という耳慣れない制度があります。

大学教員に適用されているサバティカル研修とは、専門分野の知識や能力の向上を図るために、大学における業務を一定期間免除(1か月から1年間程度)されて、自主研究に専念したり、外国の大学に研究留学するための制度といったものですので、休暇といった意味合いは薄いのですが、本来、この「サバティカル」の語源は、6日間働いた後、7日間は安息日とする旧約聖書のラテン語「sabbaticus(安息日)」に由来します。

そのため長期休暇が一般的なヨーロッパ諸国では「サバティカル休暇」として、一定の勤続年数のある社員のキャリアアップや休息のため、利用目的を限定しない長期休暇として導入する企業が増えており、1年間にもおよぶ長期休暇取得といったケースもあるようです。

1年間自由に使える時間があれば、海外留学、趣味に没頭、人脈を広げる活動、見聞を広げる世界旅行など、自身のキャリアアップや、充電期間として十分その意味を持つでしょう。

ただし現状の日本の労働環境からいうと、長期の休暇を取ることに対する後ろめたさや、休暇を取ったことによる評価の低下などを恐れる風潮もあり、意識的なハードルは高そうです。

事実、最長3か月間のサバティカル制度を導入しているヤフー株式会社では「制度を使うには勇気がいる」といった声も出ているようで、会社として長期休暇の仕組みを作ったとしても、制度を気兼ねなく利用するための意識改革も同時に必要になってくることは間違いありません。

しかし長期休暇を取るためには、自らの仕事を適正に管理して、他社員と仕事を調整し、取引先等との調整が適正に行えなければ長期間にわたって職場を離れることは難しいので、長期休暇を取ることが、結果として社員のスキルアップにつながるという成果も期待できます。

ある企業では、上司がサバティカル休暇を利用した際に、その上司の仕事を一時的に預かり遂行した部下が、上司の仕事を経験して大きくスキルアップしたとの報告もあり、休暇を取った本人だけではなく、他の社員にも有効な効果が表れるケースもあるようです。

これらの効果は、数か月にわたって職場を離れる休暇ならではの結果とも言えそうです。

「1か月以上の長期休暇なんて制度を作るのは無理」と切り捨ててしまうのは簡単ですが、一定の期間継続勤務している社員に対して、さらなるキャリアアップや充電期間を設けることで、会社の生産性向上に効果をもたらす可能性を秘めていると言えます。

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posted by マサ at 15:00| 社労士日記