2016年10月31日

本音と建前、理想と現実

皆さんが小さい頃に抱いていた「なりたい職業」って何だったでしょうか。

調査機関によってランキングに違いがありますが、小学生男子ではスポーツ選手や公務員、医者あたりが人気で、女子では看護師やお店関係(パン屋・お花屋など)、タレント(アイドル)あたりが上位に来ているようです。

中にはユーチューバ―が上位に来ているランキングもあるようで、ネットが生活の一部として当たり前のようにある時代に生まれた子供たちならではです。

ちなみに私が小さい頃になりたかった職業は皇宮護衛官でした。

皇宮警護官とは、皇居や皇族の警護を担う特別司法警察職員ですので公務員です。

社会保険労務士になる前は、某TV局で映像編集者として働いていましたから、皇宮護衛官どころか公務員にもなったことが無いわけですが、いつから「なりたい職業」としてあこがれていた職業から遠ざかってしまったのか記憶にありません。

私だけではなく、小さい頃に抱いていた「なりたい職業」通りに「その職業」についている人は少ないのではないでしょうか。

では何故「いまやっている仕事」をしようとしたのか。

この問いには「本音と建前」の大きな垣根があるだけでなく「思い抱いていたイメージと働いた後に感じる現実」との垣根も大きなものです

私は仕事柄、新人社員研修講師の仕事で20代の若者と話をする機会が多くあります。

彼ら彼女らに「なぜこの仕事を選んだのか」という問いを投げかけても、回答としてかえってくるのは「建前」の回答が大多数です。

私がもし子供の気持ちのまま皇宮護衛官になっていたら「皇宮護衛官の制服がかっこいい!馬に乗って警護だなんて憧れる!」と言っていたでしょうけど、現実は「建前」の回答をしてしまうのでしょう。

小学生のころに抱いていた「なりたい職業」の本音を、たった10年程度経過しただけで「建前」でしか答えられなくなることが自分も含めて残念です。

ただ誤解を与えたくないのですが「建前」であったとしても、その仕事を選んだきっかけや理由は必ずあるはずですので、そのきっかけや理由は大事にしてもらいたいと思っています。

長い人生の中で仕事が占めるウエイトは高いわけですので、仕事をし続けるためのモチベーションを維持していくためには「建前上の理由」は必要になるからです。

しかし最終的には「本音」の部分を満たしていくことを無意識に目指していくことになるわけですが、その「本音」とは、小さい頃に抱いていた「なりたい職業」を選んだ時の「子供ながらの本音」とは違う別の「大人の本音」に変わっているはずです。

しかし、その本音を満たすためにどうするべきかを考えながら行動できる人は限られていると思います。

この「大人の本音」が「あくまで理想」であったりするケースもあるので、行動するまでに至らない原因になっているのかもしれません。

自分も含めて言えることですが、情報社会の今、夢や理想を追っていくことに消極的になっているように感じます。

「どうせ無理」「頑張ってもたかが知れている」といった潜在的な感情が蔓延し、夢や理想を追うこと自体が「かっこ悪い」といった風潮すらもあります。

だからこそ「夢を持って働け」とか「理想実現のために頑張れ」と言ったところで心に響く人は少ないでしょう。

今求められているのは「現実的な利益・目に見える効果」であり、それを満たすことのできる企業にヒトが残る傾向にあります。

本音と建前、理想と現実、様々な感情が織り交ざる人事・労務管理の世界は、今後ますます難しい舵取りが必要になってくる時代へと突き進んでいくと思います。

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posted by マサ at 15:36| 社労士日記