2017年03月31日

個人的で身勝手な要求を受け入れてしまうことの危険性


社員数が100人ぐらいまでは、経営陣と社員の距離感が近いこともあり、社員が経営陣に対して直接意見を伝えたり、要望を伝えたりしている場面を良く目にします。

風通しの良い職場環境とも言えますので、それ自体が悪いことだとは思いません。

しかし、直接伝えられた意見・要望が会社全体の人事・労務管理の向上に関する内容であれば良いのですが、中には「自分のためだけの意見・要望」を伝えてくるケースも少なからずあるのも事実です。

給与面での待遇に関する要望や人事・労務管理上の取扱いに対する要望など「自分にはこうしてもらいたい」といった身勝手な要求です。

過去のニュースレターにおいても人事・労務管理の現場において最も重要なのは「公平性」であることを常々お伝えしてきていますが、当然ながら個人レベルでの身勝手な要求をのんでしまえば公平性を確保する事はできません。

社員個々人からすれば、少しでも自分の待遇をよくしたいと思うこと自体が不思議な事ではありませんが「自分のためだけの意見・要望」を伝えて、何とかしてもらいたいという行動に出ることが好ましいとは言えません。

何故、このような身勝手な要求をするに至ったのか。

多くのケースで「以前、要望を言った時にその通りにしてもらった経験」を持っているからです。

つまり「言えば何とかなる」という「実体験」をすでに持ってしまっているからこそ、不満に感じていることを、自分自身では身勝手な要求であるとも思わずに行動を起こしてしまっているわけです。

このようなケースに遭遇した時、以前「個人的な要望」を認めてしまった事実を思い起こすことがあるのではないでしょうか。

以前認めた個人的要望は「公平性」を欠くようなレベルの話ではなかったかもしれません。

しかし、一度でも身勝手な要求が通ってしまった経験があると、その要求がエスカレートしていく傾向にあります。

本人からしてみれば「自分のための要求」が会社の公平性を欠く程の話なのかどうかといった尺度で見ているわけではありませんので「お願いした要求がとおった」という事実のみが記憶の中に残るわけです。

「それは認められない」といった場合であっても、必ずといってよいほど「前は認めてくれたのに何故ですか?」といった答えが返ってくるのも、要求の内容は関係なく、認められた事実だけが印象に残っている証拠です。

結論から言えば、会社の人事・労務管理の現場においては「個人的で身勝手な要望」を聞く必要はないということです。

ただし、最初は個人的な要望として出てきた話であったけども「全社員に適用する事が好ましい要望」であったのであれば、人事・労務管理全体の話として要望を受け入れることは有り得ます。

しかし、あくまで個人に対してではなく会社全体の話として要望を受け入れただけですので、人事・労務管理における公平性は確保できるわけですし、最初に要望を上げてきた社員から見ても「個人的に認められた」とは思わないでしょう。

「前は認められたのに何故ですか?」とくれば「前回の件は社員全体の公平性を確保できる話だったが、今回は違う」ということで事足りるはずです。

「この程度のことだったら良いか・・・」という考えは捨ててください。

感情の生き物であるヒトが集う人事・労務管理の世界において「個人的で身勝手な要望」を受け入れることは非常に危険な事です。

人事・労務管理の重要な公平性を確保できないような、個人的で身勝手な要望を伝えてくるようなケースがあった場合は「公平性を確保できない要望は受け入れられない」といったスタンスで事にあたってほしいところです。

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posted by マサ at 14:23| 社労士日記