2016年02月29日

人事・労務トラブルの複雑化

今までのブログの中でも感情の生き物であるヒトが織りなす人事・労務管理の世界では、物事の見方や考え方が違うことによって、様々なトラブルが発生してしまうことなどをお伝えしてきました。

そこは法律論ではなく感情論に支配されている部分も多く、根気よく話し合いを通じて解決していくことが重要であることを常々お伝えしてきたところです。

ところが、最近の傾向として「話し合いにならない」というケースも増えてきており、対応に苦慮するケースも多く出てきています。

高度な企業秘密に該当するため、詳細を書くことはできませんが「一般常識が通用しない」パターン、「自己中心的な主張」パターンなど、トラブルが起こった際の話し合いにならないケースでは、幾つかのパターンに分かれています。

そのようなトラブルにおいては、双方の主張がまったく噛み合わず、話し合いの場で永遠に平行線をたどってしまうことも珍しいことではありません。

そのような状況であろうとも、会社として話し合いの場を設け、丁寧に根気よく話し合いを行う必要があるのですが、トラブル対応のための時間的・金銭的コスト等は軽くありません。

トラブル内容によっては、解決までに数か月かかるようなケースもあり、現場担当者や人事の幹部社員がトラブル対応に相当の時間を費やすことになり、時間的・金銭的コストだけではなく、トラブル対応をしていた社員のメンタルに影響を及ぼす恐れもあり、様々なリスクを伴います。

そのため、この時間的・金銭的コストやリスクを嫌い、一定の金額を支払うことでトラブルを納めようとするケースも少なからず見受けられます。

私としては、そのような解決方法が人事・労務管理上のトラブルが増え続ける一つの要因となっていると考えていますので、解決方法として適切だと言えませんが、時間的・金銭的コストやリスクを避けようとするための苦渋の選択となっている背景もあります。

ただし、このように話し合いにならない人事・労務上のトラブルは、多くのケースで「入社してすぐ起こる」という特徴があります。

一定の期間勤めていた社員との間で起こる人事・労務上のトラブルは、概ね話し合いの中で一定の妥協点を見つけ、双方が歩み寄る形で解決に向かうことがありますが、入社して間もない社員がいきなりトラブルとなるケースでは、話し合いにならないことが多くあることも事実です。

そのことから見えてくるのは、入社してすぐにトラブルとなるようなヒトを採用しないということが最も重要なわけですが「採用選考の中で見抜くのは無理だ」という声が聞こえてきます。

ところがトラブルとなった後に担当者に話を聞くと「今思えば・・・・・」「実は・・・・・」と履歴書等の提出書類から見えた違和感や採用面接時に違和感を感じていたという話が出てきます。

急にヒトが必要になり、採用を急ぐあまりに違和感を抱えながらも採用してしまった結果、多くの時間的・金銭的コストを負うこととなってしまったわけです。

採用選考の場では、感覚的な判断に頼らず適性検査などのツールを使い理論的に分析・判断することが重要との意見もありますが、私的には違和感といった感覚的な判断が実は的を得ていることがあると考えています。

結局は感情の生き物であるヒトとヒトが織りなす人事・労務管理の世界ですので、感覚的な判断も選考において重要な要素になりえます。

もちろん感覚的な判断「のみ」で決定すべきではありませんが、採用選考の結果が大きなトラブルを引き起こす要因となることがありますので、採用選考は、会社の人材戦略においてもトラブルを未然に防ぐためにも最も重要な部分となります。

トラブルが起きてしまった後の時間的・金銭的コストは軽くありませんので、採用戦略を人事・労務管理上の最も重要な事項と位置づけ、自社の採用選考における成功例や失敗例を細かく集約・分析し、入社してすぐにトラブルとなって、その対応に追われるようなことが無いように、採用戦略の仕組みづくりを進めていくことが重要です。

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posted by マサ at 15:35| 社労士日記