お金のため、自分を成長させるため、社会とつながるため、誰かの役に立ちたいため、中には働いたら負けだという意見もあります。
あくまで個人的な意見と前置きをしておきますが、働く一つの理由である「お金を稼ぐため」というのは、ボランティア活動でない限り、全ての人に共通することでしょう。
労働者として企業に勤める以上、当然、労働の対価として賃金を得る契約をしているわけですから、お金を稼ぐためでない理由はありません。
お金を稼ぐため「だけ」であれば、賃金額の違いがあったとしても、全ての仕事で賃金を得ることはできるわけですから「その会社・その仕事を選んだ理由にお金だけではない理由が含まれている」ということになります。
以前、ブログでも書きましたが、私が子供のころに抱いていた夢は、皇宮護衛官になることでした。
子供時代の夢ですから、お金のためだったり誰かの役に立ちたいなどの理由などではなく、あくまで式典時の制服がかっこいい(馬に乗って護衛したい)というレベルだったわけですが、もし大人になっても皇宮護衛官を目指していたのであれば、その仕事をする理由が恥ずかしながらそれほど変わらなかったのではないかと思っています。
私は社会保険労務士の立場として、顧問先さんの採用面接に同席することがあるのですが、その場で聞く「働く理由」は、オブラートに包まれた繊細なものです。
本音なのか建て前なのかわかりませんが、お金を稼ぐため以外の理由が必ず存在しています。
その仕事に興味があったから、有名な企業だから、自分が成長できるスキルや経験を得ることができるから、福利厚生が充実しているから、子供を育てながら働きやすい環境があるからといった、その会社で働く理由として挙げやすい理由以外にも、通勤が楽だから、肉体的に楽そうな仕事だから、専門知識がなくてもできる仕事だからなど、少々理由として挙げるには腰が引けるものなどもあると思います。
私個人的には、この働く理由に崇高な理想や思いを求める必要ないと考えています。
高い理想や思いは、達成したときの達成感よりも、達成できないことへの苛立ちや掲げた思いとのギャップが大きくなればなるほどモチベーションを下げていくことになるからです。
誤解を避けるために付け加えていえば、働く理由に高い理想を掲げるべきではないということではありません。
高い理想や思いがなかったとしても、お金を稼ぐという共通の理由に加えて「各個人が感じている小さな理由」で十分だと考えているからです。
ここで重要なのが「その小さな理由を意識して大事にする」ということです。
キャリアデザインや自己実現など、仕事をするうえでの自分を向上させるための方法論は沢山あるのですが「なぜ働くのか」という根本の部分に一定の納得感がなければ意味がありません。
そのため、なぜ働くのかという問いを難しく考えることはないと考えています。
絵を描くのが好き、人と話をするのが好き、将来に向かって形に残る仕事をしたい、制服がかっこいいといったような感覚的な理由でも十分ですし、その会社で務める理由も会社の雰囲気がいい、働きやすい、職場のコミュニケーションが良好だからという「ふわっとした」理由でも十分だと思います。
その仕事を続ける理由、その会社にいる理由、自分が感じている小さな理由でも常に意識して大事にすることで、お金を稼ぐことだけではない「働く理由」に自分なりの納得感を得られるのではないでしょうか。
ほとんどの人たちが仕事をしてお金を稼ぎ生活を営んでいきます。それも長い期間にわたって。
働く理由に自分なりの「小さな納得感」を感じることで、長い人生における「働くこと」にすべての人が意味を見出してほしいと思います。
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