2014年05月30日

情報社会における人材確保の難しさ

「人を募集してもエントリーがない」「いつも人を募集している状態だ」近年、中小企業の人事・労務管理の現場で悲鳴のように聞こえてくる言葉です。

募集に対してそれなりの応募があるが「良い人材がいない」という理由であればまだしも、募集をしてもエントリーすらないというのは非常に厳しい状況です。

某飲食チェーンでは、アルバイトの確保が出来ず店舗の一時休業に追い込まれる事態になっており、働く人がいないので店舗を開けることもできないという有様です。

働き手の減少等、いくつかの要因がありますが、最も大きな要因と考えられるのが「業界・業種・企業のイメージ」が良いイメージ、悪いイメージに関わらずインターネット等により急速に広まる現代の環境にもあると思います。

たとえば、就職活動をしている人に「介護職についてどのようなイメージを持っていますか?」と聞けば「重労働で低賃金」といった悪いイメージを持っている人が大多数です。

これは、実際に介護の現場で働いたことはないけど、「そのような話をよく聞く」「そういう情報をよく見る」といった社会的イメージが強く、介護職という業界・業種は「全てそういう職場」と思われている状況です。

一方、保育士が足りないと深刻に騒がれていますが、保育士の資格を持ちながら、保育の現場で働いていない「潜在保育士」が全国で60万人程度いると言われています。

その潜在保育士の30%程度が保育現場での勤務経験が無いと答えており、保育士業界の「賃金の低さや休暇の取りにくさ」といった社会的イメージにより、保育士の資格を取得したが保育士として仕事をすることを希望しない人が一定数存在している現実が浮き彫りになっています。

さらに、企業イメージもインターネット等により急速に広がっていきます。

ブラック企業の代表格のように騒がれている某居酒屋チェーンでは、運営している企業名がわかる名前の店舗でアルバイトを募集しても、ほとんど応募が無いが、企業名がわからない店舗名のお店で募集したアルバイトには、200人程度の応募があったそうです。

両店舗とも同じ企業が運営しているわけですが、企業名が持つ社会的イメージにより、ここまで人材募集に影響が出るのも最近の大きな特徴です。

一度ついた企業イメージを払拭するのは容易ではありません。

逆に、有名な上場企業や公務員などを希望している就職活動中の学生が多いのも、賃金的な優位さだけではなく「環境の良い職場」という社会的イメージの企業で働きたいという意識が強く表れています。

最近の若者は、小さいころより様々な情報を「手軽」に手に入れてきた世代です。

良い意味でも悪い意味でも手軽に情報を手に入れてきたことにより、インターネット等で見る・聞く情報を素直に受け止め、そこで得た社会的イメージで物事を判断していく特徴があると思います。

このことを逆に見れば、「業界・業種・企業イメージ」が良ければ人が集まることは間違いないわけですから、適正な労働時間管理や賃金管理、働きやすい環境作りに向けた取り組みなどを行っていくことは、人口減少時代の今、ますます重要になってくるといえます。

「君の代わりはいくらでもいるんだよ」というセリフが通用しない時代となってくるのは間違いないわけですから、「この会社でずっと働いていきたい」と思われるような人事・労務管理をしていくための環境作り、制度的仕組みを作り上げる努力は常にしていきたいところです。


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posted by マサ at 19:25| 社労士日記