2018年04月27日

効率よく仕事をしてもらうためにやるべきこと


ある社員Aに「通常では8時間程度で完了できる仕事を任せたところ、5時間で完了し、内容も悪くない」といったケースの場合、その社員Aに対して上司がどのようなアクションを起こすでしょうか。

そのほとんどのケースで「さらなる新しい仕事を与える」というケースが多いのではないでしょうか。

結果として社員Aは、新たな仕事をこなすために、その日残業をすることになりました。

一方の社員Bは、8時間で完了できる仕事を「あえて」8時間かけてこなして定時で退社しました。

この二人の社員の結果を見て、皆さんはどのように感じるでしょうか。

少なくとも社員Aは、効率よく仕事をこなすために「工夫」をしていた結果、5時間で完了することができたわけですが「仕事を効率よくこなすこと」が仇になったと感じる人も多いのではないでしょうか。

外資系企業に勤めるCさんはこう言い放ちます。

「海外で働いていた時は、5日かかる仕事を3日で終わらせれば、残りの2日はバカンスだよ。ところが日本に来たら、3日で終わらせると新たな仕事を与えられるので、5日かけてこなすようにしている」

社員Aさんもいずれ、このCさんのように「あえて」8時間で仕事をこなすように変わっていくでしょう。

労働生産性という観点から見ても実に勿体ない話です。

効率よく仕事をこなしてもらうための方法論は、技術的な改善やノー残業デー等の制度の整備ということ以上に「効率よく仕事をこなす人を適正に評価し、それによって生まれた残りの時間・日については、一定の自由裁量を与える」という考え方が効果的だと考えています。

効率よく仕事をこなしていくことによって自分の時間を多く確保できるのであれば、多くのヒトが「自ら」効率よく仕事をこなすための方法を考えて実践していくことになるのではないでしょうか。

少なくとも私は、そのような環境下にあったのであれば、徹底的に効率よく働くための方法を考えて実践していくと思います。

通常8時間かかる仕事を4時間でこなせるヒトは、通常の2倍の仕事をこなすことができるので、さらに仕事を与えれば労働生産性があがると思うかもしれません。

しかし必ずと言ってよいほど、そのままの仕事効率を維持して働き続けるヒトはいません。

結果として「ダラダラと仕事をする人を量産していく」ことに繋がっていきます。

私は、勤勉で努力家である日本人が、世界レベルで見ても労働生産性が低い現実に違和感を感じているわけですが、そこには「労働生産性を高める気が失せる」理由があると思います。

企業サイドから見ても、過重労働に対する見方・考え方が厳しく変化していく中で、無駄な残業を減らし、有給取得率も上げていき、社員一人一人の労働生産性が上がるのであれば、それに越したことはありません。

そのために必要なことは「効率よく仕事をこなす気にさせる環境作り」が重要になってくると考えています。

業務内容や企業規模、社風などによって、その方法論は変わってくるわけですが、効率よく仕事をこなせる社員に対して「次々と仕事をふっていく」という考え方を無くすだけでも、一定の効果は期待できると思います。

それに加えて「効率的に仕事をこなすヒトに報いていく環境、評価していく環境」を作り上げていくことで、労働生産性の高い社員が育っていく環境が出来上がっていきます。

全社員の労働時間が大幅に減ったのに「売り上げが上がった」という現象は、効率よく仕事ができるヒトが増えた結果であり、残業の削減というコスト面のことだけではなく、健全で健康的な労働環境を作り上げていくことに繋がっていくと思います。



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posted by マサ at 10:48| 社労士日記

2018年04月11日

事務所移転のお知らせ

平成30年4月9日よりセキュリティー強化を主目的として、
以下の住所に事務所を移転いたしました。

電話番号等に変更はございません。

〒105-0013
東京都港区浜松町1−20−10 ライオネス浜松町702号

引き続きよろしくお願い致します。

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posted by マサ at 14:40| 社労士日記

2018年03月30日

人材育成のサイクルを作る


いよいよ春の陽気となり、新卒社員を向かい入れる準備で忙しい時期だと思います。

2018年の春に卒業予定の学生は、空前の売り手市場と言われ、学生有利な就職戦線であったという印象ですので、採用活動に苦労された企業も多かったのではないでしょうか。

そのような苦労やコストをかけて採用した新卒社員を大事に育てていきたいところですが、近年の動向として新卒社員教育という場面でいえば「手取り足取り」サポートしていく体制が必要になってきています。

「最初から手取り足取り教えていたら主体的に行動できる人材が育たない」という意見もあると思いますが、主体的に行動できるようになる前に、自分と会社とのギャップを感じて退職してしまっては元も子もありません。

人材確保の厳しい時代ですので、採用した社員が長く勤めたいと思う人事・労務管理体制の構築は必須となってきています。

そのような状況の中で「新卒社員の定着と育成」のためにメンター制度を導入・運用する企業が増えてきています。

メンター制度とは、指導や相談役を任された先輩社員(メンター)が新卒社員(メンティ)をサポートする役目を担い、仕事上の指導だけではなく、新卒社員が持つ悩みを個別に相談に乗るなどメンタルの部分でもサポートしていく制度です。

従来、制度といった大げさなことが無くても先輩・後輩という社内の枠組みの中でメンター制度のようなサポートは自然に行われていた印象があるのですが、人材流動化が進む近年の人事・労務管理の世界では「制度として確立」することが重要になってきたといえます。

ではメンターに向いている先輩社員とはどのようなヒトなのでしょうか。

メンターを任せる先輩社員に最も重要なのは「人材育成」への意欲だと考えています。

メンター、メンティという関係が「会社が用意している制度」の枠組みの中であったとしても、
ヒトを育てる、ヒトの面倒を見るといったことを「煩わしく面倒くさいこと」だと感じる人には向きません。

メンター制度の中でいうメンターとは「教育を担う指導者」という側面よりも「サポーター」といった意味合いが強いためです。

そのため直属の上司や10歳以上年の離れた先輩社員よりも、入社5年程度の身近な先輩社員をメンターとする方が新卒社員であるメンティにとって話しやすく相談しやすいため、メンター制度を行う最大の目的である「新卒社員の定着と育成」という目的を達成するために有効だといえます。

一方、新卒社員であるメンティから見れば、新しい世界に戸惑う毎日の中で「制度の枠組みであったとしても相談すべき相手、相談できる相手が明確」であるのは大きな安心感を生みます。

相談したいことや悩みを打ち明けようとしても、当然上司には言いにくいでしょうし、同期の同僚に話したとしても、それは「ただのグチ」で終わってしまう事のほうが多いのではないでしょうか。

そのような時に年齢も近く、担当する業務の経験を積んでいるメンターが側にいれば「相談できずに内に秘める」ということも「ただのグチで終わる」ということも減ってくるでしょう。

メンターを務めた先輩社員は「人材育成」という経験を積んでいくことになるわけですから、業務への取り組み方や物事の見方に変化をもたらすでしょうし、メンター制度の下で経験を積んでいったメンティが近い将来に優秀なメンターとなって人材育成の前線に立つかもしれません。

このような「人材育成のサイクル」が出来上がれば、人事・労務管理の強みにもなりますし、定着率の向上、人材育成の精度の向上などに繋がっていくと思います。

「先輩の背中を見て仕事を覚えろ」といったやり方では、人材育成だけではなく定着率にも影響してくる時代ですので、人材育成の重要性を理解したうえで「手取り足取りサポートしていく体制」を作り上げていくことが、今後の人事・労務管理において重要なことであることを再認識していきたいところです。


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posted by マサ at 16:00| 社労士日記

2018年02月28日

ヒトは成功体験の無い失敗を糧にすることができない

「わたしは何度失敗しても挑戦し続けます」

成功されている経営者や世界と戦うアスリートなどから聞こえてくる非常に力強い言葉であり、勇気を与えられる方も多いのではないでしょうか。

失敗から学ぶことも多くあるのは事実であり、失敗したことを無駄にせず、糧にしていくことは重要です。

しかし、ここで最も重要なのは「失敗しても再挑戦できるメンタル」とは「確固たる成功体験があることが前提」ということです。

冬季オリンピックに出場していたアスリートたちは、日本国内でトップレベルの選手だらけです。

今回の冬季オリンピックで本来の力を出し切れず残念な結果だった選手もいるわけですが、その失敗を糧に再度世界の頂点に立つために挑戦できるメンタルは、日本国内でトップレベルの選手として成功体験をしていることがあるからだといえます。

つまり「一般的には成功体験の無い失敗を糧にすることはできない」と私は考えています。

負け続き、失敗続きという状況を想像してみれば、そこから立ち上がるのがいかに困難なのか容易に想像できるのではないでしょうか。

しかし、ヒトは常に勝利・成功し続けることはできません。

敗北や失敗に向き合った時に周りから励ましの意味で「その失敗を繰り返さず、糧にして頑張れ」という言葉をかけられたとしても、当人の心に響くか否かは「成功体験」の有無にかかっているところがあると考えています。

これは、人事・労務管理の世界における社員育成の考え方も同様です。

普段よりレベルの高い仕事を任せる場合に、まずは「小さな成功体験」を感じてもらうための仕事を任せ「失敗を糧にできる状況」を作り上げておくことが重要ではないでしょうか。

「もうこのぐらいはできるだろう。とりあえずやらせてみよう」という状況の場合、往々にして失敗してもリカバリーできるようなバックアップ体制をとっておくというのが一般的です。

しかし成功体験の無い状態でしてしまった失敗は、思っている以上に大きな精神的ダメージになることが多く、バックアップ体制のおかげで大きな失敗に繋がらなかったとしても、再度チャレンジしようという意欲を削いでしまいます。

このようなケースの場合、レベルの高い仕事を任せたいと考えた上司からすれば「やはりまだ早かったか」と思うかもしれません。

しかし時期が早かったということではなく、レベルの高い仕事を任せるための方法が違っていたという可能性もあるのではないでしょうか。

つまり「成功体験の無い失敗は糧にできない」という考え方から見れば、レベルの高い仕事を任せるために「とりあえずやらせてみる」ということではなく、そのレベルの高い仕事に関係のある「小さな成功体験」を体感させることを最優先するということです。

しかし、勘違いをしてはいけないところが「成功体験を仕立て上げる」ことでは決してないということです。

上手くいったように仕立て上げて自信を持たせるということではなく、自らの力で勝ち取れる「小さな成功体験」を体感させるということです。

自らの力で勝ち取れていない成功体験は、歪んだ自信しか生まず、社員育成の観点からも大きな問題があります。

小さな成功体験で得られる小さな自信が、やがて大きな成功体験へと繋がり大きな自信へと繋がっていくと思います。

社員教育という場においては「成功体験の無い失敗を糧にすることができない」という考え方のうえで、小さな成功体験をまずは体感できる環境づくりが重要になってくると思います。


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posted by マサ at 11:06| 社労士日記

2018年01月31日

モチベーション低下を防ぐための提案制度という考え方

新年あけましておめでとうございます。

今年も人事・労務管理の世界にて感じたことや思ったことを、私なりの目線でお伝えできればと思いますので、引き続きご愛読くださいますと幸いです。

さて、日々仕事をしていく中で「やり方を改善すれば、もっと効率よく仕事ができるのに」と思うことが多々あるかと思います。

私自身も効率的に業務を遂行するための仕組みについては、日々改善をするべく取り組んでいるわけですが、業務改善に取り組む理由は単純で「24時間という1日をより効果的に使いたい」という思いが強くあるからです。

 ヒトは1日24時間という中で睡眠・食事・仕事・遊びをバランスよく行いたいという思いがあり、このうちの何か一つでもバランスを崩せば大きなストレスを感じ、様々なパフォーマンス低下を生み出していきます。

だからこそ24時間という1日の中で大きなウエイトを占める仕事というカテゴリーの業務改善に取り組み、仕事の成果を出しながら睡眠・食事・仕事・遊びの効率的な時間配分を目指しているわけです。

しかし自分で仕事をコントロールできるような立場で仕事をしているヒトを除き、通常は与えられている環境下で仕事を遂行せざるを得ず、上司・同僚・部下といったチームの一員である以上、自分だけ身勝手な業務改善を行えるわけではありません。

そのため多くの企業で会社・部署・チームという枠の中で効率的に仕事ができる環境を作るためのアイディアを社員自ら提案できる制度(業務改善提案制度)を設けて、現場からの声で労働生産性を上げるための業務改善に取り組んでいます。

この業務改善の提案とは決して大げさなものではありません。

単語登録やショートカットキー、テンプレートなどを社内で共有し、メール作成時間の短縮をするための提案、作業を行うために必要な道具の配置の変更による効率化の提案、メンバーが集まって会議をしなければならない案件なのか否かを整理する提案など、日々の業務を遂行する上で気が付く些細な改善提案です。

しかし、このような些細な改善こそが労働生産性の向上や労働時間の短縮に大きく貢献していくことは間違いありません。

この業務改善提案制度において出された提案には、報奨金を出す企業が多いのですが、提案数が少ないなど有効に機能しているとはいえないケースも見受けられます。

これは報奨金の額の多寡の問題ではなく、社員全員に業務改善への意欲を持たせられているかどうかの違いが大きいといえます。

しかし「業務を改善して労働生産性を向上させるために提案をしてほしい」とアナウンスしたところで積極的な提案が続々と出てくるとは思えません。

どちらかというと「仕事をしている中で不満だと思う部分を解消するため」というロジックの方が提案は出やすいと思います。

結果は一緒なのですが、業務改善を通して社員のモチベーションを上げていくことも、業務改善提案制度の重要な役割でもあるからです。

社員のモチベーションを上げるために様々な取り組みを各社行っているわけなのですが、モチベーションを下げている要因(不満)を少しでも解消する方法を考えて実践していくことの方が、結果としてモチベーションを上げていく道筋を作るための早道だと考えています。

そのような意味でも現場の不満を解消するために現場からの声を直接聴くことの重要性が見えてくると思います。

その方法論としての業務改善提案制度は非常に有効だと思います。

提案をしやすい仕組みを作ること、提案の採用・不採用の基準、提案に対する報奨金の取り扱いなど様々な検討が必要ではありますが、業務遂行における不満を解消してくための仕組みとして有効に活用していきたいところです。

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2017年12月28日

働き方を変えるというキーワードに秘められたもの

今年も早いもので残り僅かとなってきました。

今年を振り返り、将来に向けての人事・労務管理の世界に思いをはせるのであれば、確実に「働き方が変わってくる」という実感です。

労働人口の減少や非正規社員の増加、長時間労働への考え方の変化などにより、国を挙げて働き方の改革を進めていこうとする昨今ですが、社会保険労務士として現場レベルで見ている中で言えるのは、各企業単位で働き方を変えていこうという意欲が高まっていると感じることです。

これは国が働き方改革を進めているからということではなく、やはり人材を確保するためには、人事・労務管理の適正化を進めることとあわせて「働きやすい・魅力的な人事・労務管理体制を作っていかなければ人材を確保できない」との認識が各企業単位で大きく高まっているからだといえます。

今後、労働人口が減り続けていく中で企業の売り上げに貢献してくれる優秀な人材は「各企業の奪い合い」になっていきます。

労働局や転職系企業が出すデータを見ても、その多くが労働時間や有給取得率、職場の雰囲気といった「働きやすさ」といった部分が入社を希望する動機へと繋がっています。

働きやすい労働環境づくりをしていかなければ、優秀な人材どころか、その企業に入社を希望する人すら集まらないといった事態に追い込まれることになりかねません。

現状「働き方を変える」というキーワードから見えてくるものは、そのほとんどが労働時間の削減を伴う生産性の向上に目が向けられます。

決して間違いではないのですが、働き方を変えるというのは単に労働時間の削減や有給取得率・休日の増加、在宅勤務やサテライトオフィス勤務といった実務上の働き方の変化といったことだけではありません。

小さな子供を育てながら働く、病気の家族の介護をしながら働く、自らの病気や障害などを抱えながら働くなど、ヒトは様々な困難の中で働いています。

当然、困難を抱えずに仕事をすることのできる人達とは、賃金や待遇面で差が出ることになるのは「公平性の確保」の観点から見ればやむを得ない部分です。

しかし人事・労務管理の環境下にあって「困難を抱えている場合であっても描くことのできるキャリアパス」が用意されていたのであれば、大きなやりがいと意欲に繋がっていくことになるでしょう。

「働き方を変える」というキーワードに含まれるものとは、今後日本の労働環境の中で増加していくことが予想される「働くうえで様々な困難を抱えているヒト」を生かせる人事・労務管理体制を作っていくことではないかと考えています。

つまり「様々な環境下にあるヒト(社員)に対応できる働き方(人事・労務管理体制)に変える」ということです。

今現在は困難を抱えずに働いている人も、いずれ何かしらかの困難を抱える可能性が高いわけですから、他人ごとではないのではないでしょうか。

現状の人事・労務管理の世界を見ていけば、困難を抱えていない人だけで企業運営を行っていくことが不可能であることは確かです。

だからこそ「働き方を変える・働き方改革」という言葉が持つ本当の意味合いをもう一度考えていかなければならない時期に来ていると思います。

 <編 集 後 記>

本年も1年間駄文にお付き合い頂きありがとうございました。

人事・労務管理の世界は、今後ますます難しい舵取りを迫られることが予想されます。

顧問企業様には、マニュアル通りではない血の通ったご相談対応、ご提案を提供できるよう努めてまいりますので引き続きよろしくお願いいたします。

弊事務所の年末年始休業は12月29日(金)から1月4日(木)までとさせていただきます。

皆様、良いお年をお過ごしください!


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posted by マサ at 11:48| 社労士日記

2017年11月30日

人事・労務管理の世界における「変化」は相当の労力が必要となる

私が社会保険労務士として企業のご相談を受ける際によく聞かれる言葉があります。

「最初から将来を見据えて考えておけばよかった」

この言葉が出るタイミングとは、現状の賃金体系や人事・労務管理体制を変更する必要に迫られた時です。

賃金支給における手当を変更する、労働時間の管理方法を変更する、休日・休憩の考え方や運用方法を変えるなど、雇う社員数が増えていくにつれて働き方や賃金額などに大きな影響を及ぼす変更を行う必要が出てくるためです。

会社を立ち上げた直後は、当然のように売り上げを上げることが一番の目的であるわけですから、起業と同時に人事・労務管理体制に目を向ける経営者の方は少ないと思います。

ところが感情の生き物であるヒトが集う人事・労務管理の世界では、一度与えられた環境を変えることへの抵抗感が非常に強いものです。

「そろそろ人事・労務管理制度も整理していこう」と思った時に、「明日からこのような管理体制で行きます」といったところで「はい。わかりました」と素直にいくものではないことは想像できるのではないでしょうか。

働きやすい環境を作るといった方向性であったとしても、会社が行う「変化」に「拒否感」を感じるヒトが多くいるのが現状です。

なぜそのような感覚に至るのかといえば「いまある環境」に不満がないわけではないが、退職するほどの不満ではないからこそ会社にいるわけですので、会社が行う「変化」が「どのような結果をもたらすかわからないという不安」から拒否感につながっているといえます。

さらに言えば人事・労務管理体制の再構築を目指すときに社員が感じる不安の大多数は、自らの生活に直結する賃金に変化をもたらす可能性(賃金が下がるのではないかという感覚)を感じているからでしょう。

少々乱暴な表現になりますが、実は適正な人事・労務管理体制の再構築をおこなう場合、多くのケースで人件費の増大が予測されます。

その理由は想像にお任せしますが、働きやすさや公平性を確保するための人事・労務管理体制の再構築を目指すにあたって、人件費の「過度な増大」を避けなければならないのも実態です。

そのため人事・労務管理体制の再構築は、働き方の再構築でもあるのです。

就業規則を作ればOK各種協定関係を結べばOK労働時間管理体制を作ればOKということではなく、働き方そのものにもメスを入れていかなければ人件費の過度な増大となることを避けることはできません。

この働き方の再構築も社員の多くが拒否感を感じます。

つまり感情の生き物であるヒトの世界である人事・労務管理において「変化」とは、相当の労力を必要とすることなのです。

「そろそろ人事・労務管理制度も整理していこう」といった時に実施しなければならないことが想像以上に多いということ、感情の生き物であるヒトである社員の多くが拒否感を感じる出来事であるというのがお分かりいただけると思います。

そのような話の中で出る言葉が冒頭の「最初から将来を見据えて考えておけばよかった」という言葉です。

人事・労務管理とは「そのうち何とかしたい」という分野ではなく、早い段階から将来を見据えて考えていかなければならない分野だといえます。

起業当初から将来を見据えた人事・労務管理体制を考えていく。

感情の生き物であるヒトを扱う分野ならではの難しさがあるからこそ、後回しにしない感覚を持っていきたいところです。

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posted by マサ at 20:32| 社労士日記

2017年10月31日

採用活動における重要な視点

良いヒトを採用したいという思いは、どこの企業も強く思う部分なのですが、採用活動が簡単だという人はいないと思います。

求めている人材像に近く、経歴も申し分ないヒトを採用したけど、思ったような成果を上げられない、採用後すぐに社内でトラブルを起こしてしまうなどといった経験は、どこの企業にもあるのではないでしょうか。

採用活動を行うにあたっては「求める人材像」を整理し、明確にする作業が必須なわけですが、その求める人材像という定義の大きなウエイトを占めているのが「業務遂行能力」なのが一般的です。

特に中途採用の場合、即戦力となるヒトを採用したいわけですから、当然「求める人材像」に必要とされるスキルや資格、経験などが重要視されるのは当然です。

正直なところ、私が社会保険労務士の立場で様々な企業の採用から退職までを見てきている中で、「求める人材像」に定義された業務遂行能力という部分のウエイトは、それほど高く設定する必要はないのではないかと考えています。

過去のブログでも書いてきていますが、職場におけるパフォーマンスは「業務遂行能力」だけではなく、周りのヒトとの相性や社風により、大きく「ブレる」印象を持っているからです。

スキルや経験、実績という業務遂行能力だけで、どのような環境下でも高いパフォーマンスを発揮できるのであれば、ある球団で4番バッターとして活躍していた選手が他の球団に移籍したとたんに今までのように打てなくなってしまうようなことは起きないはずです。

同様に、他の会社でエースとして活躍していた営業職のヒトを、ヘッドハンティングして好待遇で迎えた結果、転職した会社でも引き続いてエースとして活躍しているかといえば、全てのケースでそのようなことにはなっていません。

当然、パフォーマンスの低下は職場環境だけではない要因も含まれているわけですが、本来持っているはずの高いパフォーマンスを発揮できない理由の多くは「その職場の雰囲気、やり方に合わない」ということが多いと考えています。

ヒトは思っている以上に「価値観のズレ」に大きなストレスを感じます。

夫婦関係でもそうですが、価値観のズレが大きければ大きいほど高いストレスを感じ、お互いの価値観を理解しあう、認め合うということが出来ません。

高いストレスを感じている状態で良好な夫婦関係を維持できないのと同様に、職場内での価値観のズレも高いストレスを生み出し、当然のようにパフォーマンスも低下していきます。

まさに「行先の違うバスに無理やり乗っている」状態だといえます。

本来持っているだろうスキルや経験を生かせないのであれば、採用活動で求めた業務遂行能力を持つ「求める人材像」であったとしても、まったく意味のないものに変わってしまいます。

そのような観点から見れば、やはり採用活動における「求める人材像」の重要なポイントは、採用後に一緒に仕事をする部署・グループ・同僚・上司との相性は合いそうなのか、会社が考える価値観との間に大きなズレがないのかといったことが最も重要になってくると考えています。

そのような相性や価値観に大きな隔たりがなければ、未経験であったり、経験の少ないヒトであったとしても、OJTなどを通して育てていくことができるわけですから、時間がかかったとしても、長く会社のために働いてくれる人材へと成長していってくれるはずです。

どんなに凄い経歴や結果を出してきた人であっても、行先の違うバスに無理やり乗っている状態では、将来に向かって長い期間、会社に貢献してくれる人材になることはありません。

採用活動における見極めるべき重要な部分とは「高い職務遂行能力」よりも「自社の社風やヒトに合う人材なのか」といった部分にこそ大きなウエイトを占めていくべきだと思います。

それほどまでに他人同士が同じ場所で仕事をする職場という特殊な環境下において、感情の生き物であるヒトが高いパフォーマンスを発揮できたり、その会社に長く務めることを選択する理由には「なんか居心地が良い」という単純な理由だったりするものなのです。

採用活動においては「会社の仲間として迎え入れたいヒト」という視点が大事になってくると思います。


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posted by マサ at 17:28| 社労士日記

2017年09月29日

小さな理由を意識して大事にする

「貴方はなぜ働くのか?」という問いを投げかければ、様々な答えが返ってきます。

お金のため、自分を成長させるため、社会とつながるため、誰かの役に立ちたいため、中には働いたら負けだという意見もあります。

あくまで個人的な意見と前置きをしておきますが、働く一つの理由である「お金を稼ぐため」というのは、ボランティア活動でない限り、全ての人に共通することでしょう。

労働者として企業に勤める以上、当然、労働の対価として賃金を得る契約をしているわけですから、お金を稼ぐためでない理由はありません。

お金を稼ぐため「だけ」であれば、賃金額の違いがあったとしても、全ての仕事で賃金を得ることはできるわけですから「その会社・その仕事を選んだ理由にお金だけではない理由が含まれている」ということになります。

以前、ブログでも書きましたが、私が子供のころに抱いていた夢は、皇宮護衛官になることでした。

子供時代の夢ですから、お金のためだったり誰かの役に立ちたいなどの理由などではなく、あくまで式典時の制服がかっこいい(馬に乗って護衛したい)というレベルだったわけですが、もし大人になっても皇宮護衛官を目指していたのであれば、その仕事をする理由が恥ずかしながらそれほど変わらなかったのではないかと思っています。

私は社会保険労務士の立場として、顧問先さんの採用面接に同席することがあるのですが、その場で聞く「働く理由」は、オブラートに包まれた繊細なものです。

本音なのか建て前なのかわかりませんが、お金を稼ぐため以外の理由が必ず存在しています。

その仕事に興味があったから、有名な企業だから、自分が成長できるスキルや経験を得ることができるから、福利厚生が充実しているから、子供を育てながら働きやすい環境があるからといった、その会社で働く理由として挙げやすい理由以外にも、通勤が楽だから、肉体的に楽そうな仕事だから、専門知識がなくてもできる仕事だからなど、少々理由として挙げるには腰が引けるものなどもあると思います。

私個人的には、この働く理由に崇高な理想や思いを求める必要ないと考えています。

高い理想や思いは、達成したときの達成感よりも、達成できないことへの苛立ちや掲げた思いとのギャップが大きくなればなるほどモチベーションを下げていくことになるからです。

誤解を避けるために付け加えていえば、働く理由に高い理想を掲げるべきではないということではありません。

高い理想や思いがなかったとしても、お金を稼ぐという共通の理由に加えて「各個人が感じている小さな理由」で十分だと考えているからです。

ここで重要なのが「その小さな理由を意識して大事にする」ということです。

キャリアデザインや自己実現など、仕事をするうえでの自分を向上させるための方法論は沢山あるのですが「なぜ働くのか」という根本の部分に一定の納得感がなければ意味がありません。

そのため、なぜ働くのかという問いを難しく考えることはないと考えています。

絵を描くのが好き、人と話をするのが好き、将来に向かって形に残る仕事をしたい、制服がかっこいいといったような感覚的な理由でも十分ですし、その会社で務める理由も会社の雰囲気がいい、働きやすい、職場のコミュニケーションが良好だからという「ふわっとした」理由でも十分だと思います。

その仕事を続ける理由、その会社にいる理由、自分が感じている小さな理由でも常に意識して大事にすることで、お金を稼ぐことだけではない「働く理由」に自分なりの納得感を得られるのではないでしょうか。

ほとんどの人たちが仕事をしてお金を稼ぎ生活を営んでいきます。それも長い期間にわたって。

働く理由に自分なりの「小さな納得感」を感じることで、長い人生における「働くこと」にすべての人が意味を見出してほしいと思います。

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posted by マサ at 11:42| 社労士日記

2017年08月30日

小さな火種の時に対応する


最近SNS上でふと目についた件がありました。

普段は他愛もない日常のことを書き込んでいたのですが、所々で会社の悪口を書いて憂さを晴らすような投稿をする人でした。

もちろん、どこの会社なのか、誰に向けての悪口なのかは分からないように書かれているので、「まぁ、愚痴を吐き出す場として使っているのだろうな」程度の感想しか持っていなかったのですが、ある日突然、会社のLINEと思われる画像を添付して痛烈に批判を展開しだしたのです。

SNS上で見かけていただけで、実際にあったことも話したこともない人ですので、私がとやかく言う立場にはありませんが、正直なところ驚きました。

そのLINEと思われる画像は、見る人が見れば、どこの会社のことか誰のものであるかわかる内容ですので、投稿を見た人たちから「それを投稿するのはマズイのではないか」といった書き込みが当然あったわけです。

ところが本人は「私は悪くない。悪いのは上司であり、会社だ。」の一点張りで、まったく聞く耳を持とうとしません。

SNSという世界中の人が目にすることのできる場で、個人や会社が特定できるような情報を掲載したこと自体も問題ですが、それ以上に、その人の行動や発言を見る限り「自分自身を客観的に見れていない」ことを痛烈に感じました。

この「自分自身を客観的に見れていない」というのは、人事・労務管理の世界でトラブルを起こす人に共通しています。

とにかく「悪いのは他人であり、自分は決して間違っていない」という考え方でのみ物事をとらえている状態です。

もちろん様々な状況のもとに人事・労務管理上のトラブルが起こるので、本人が全く悪くない状況の時もあると思いますが、往々にして「トラブルとなった原因が本人にもある」ケースが大多数ではないでしょうか。

最近、ご近所トラブルの話題をワイドショー等で見かけますが、一般的に見れば「トラブルを起こしている人の行動に問題がある」と感じる内容であったとしても、トラブルを起こしている人たちは決して「自分が悪い」とは思っていません。

トラブルを起こすような行動をするに至ったきっかけが、何かしらかあったのだと思いますが「私がこのような行動をするのは○○(他人)のせい」と考えているのは間違いないのでしょう。

そのように「自分自身の行動や言動を客観的に見ることができない人」に理論立てて「それは間違っている」と諭したとしても、残念ながらその間違いを認めることはありませんし、考え方を改めることもしない(できない)のが現実です。

誰もが人と人とのトラブルには巻き込まれたくないものです。

私は社会保険労務士という立場ですので、顧問先企業様で人事・労務管理上のトラブルを無くしたい、減らしたいと常に思っています。

様々なご相談案件に対応する場合も、法律的な観点というより、感情の生き物である人が「その対応方法に対してどう感じるか」という感覚を大事にしています。

それでもなお人事・労務管理上のトラブルを全て無くすことが難しいのは、感情の生き物である人を扱う所以でしょうか。

しかしトラブルになった後の対応も、そのトラブルに至った「前」の対応一つで大きく結果が変わってくるものです。

大きな火災を消火させることは大変ですが、小さな火種であれば消火は容易です。

希望的観測ではありますが「自分自身の行動や言動を客観的に見ることができない人」が起こす大きな火災は、消火するのに大きな犠牲と労力を要しますが、小さな火種の時に対応すれば結果が変わるかもしれません。

常日頃の人事・労務管理上でおこる出来事一つ一つにトラブルの火種が存在していることを認識し、小さな火種の段階を放置して大きな火災になってから慌てないよう、小さな火種の時に消火をしていく意識を常に持っていきたいところです。

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posted by マサ at 13:59| 社労士日記

2017年07月31日

人間関係の悪化を放置しない


過去のニュースレターでも何度か話題にしましたが、人事・労務管理の世界では「職場の人間関係」が非常に重要です。

人間関係がうまくいっていれば、職場における労務環境に対する不満も和らぎますし、逆に、人間関係がうまくいかなければ、どのような好待遇であったとしても、その職場で働き続けていくことは難しいものです。

賃金や労働環境等をより良いものに整備していけば、当然、退職者は減っていきますが、それでもゼロにならないのは、人間関係という感情の生き物であるヒトならではの問題が色濃く残っていることも要因の一つといえます。

この職場の人間関係は、仕事のパフォーマンスにも大きく影響しています。

上司が変わる、プロジェクトメンバーが変わるといった、仕事を共にするヒトが変わることでパフォーマンスが大きく変動することがあり、ある会社で第一線で活躍していた人を好待遇で雇い、前職と同じ内容の仕事を任せたが、まったく成果を出すことができないという場面を目にすることが現実問題としてあります。

これは個人的な仕事のパフォーマンスが低下したわけではなく、会社の社風や一緒に仕事をする上司・同僚・部下との人間関係の相性が合わないことによって引き起こされているのではと考えています。

プロ野球の世界でもよく目にすることなのですが、あるチームで4番を務める強打者が、チームを変えた途端、まったく打てなくなってしまうようなことがあります。

このケースでも強打者としてのパフォーマンスがいきなり低下するとは考えにくいので、個人的な能力が低下したわけではなく、別の要因(おそらくチームとの相性や人間関係の相性)がパフォーマンスに大きく影響していると思われ、職場において目にする唐突なパフォーマンスの低下に似ているように思います。

このように仕事のパフォーマンスは、個人の能力だけではなく、様々な要因で上下するものであるので、仕事ができる人、仕事ができない人というレッテルを貼ること自体、それほど意味のあることだとは思えません。

違う仕事を任せてみたら驚くほどのパフォーマンスを発揮したといったことも珍しいことではありませんし、部署や上司、同僚が変わったなどといった、人間関係の変化でもパフォーマンスの変化は起こりうるものです。

これは私の個人的な発想ですが、どのような人であれ、仕事や職場で輝ける場所が必ずあると思っています。

たとえ仕事ができない人といったようなレッテルが貼られてしまったとしても、いま担当している仕事や仕事をするメンバーが変わることで、劇的とまでは言えないまでも、良い方向に変わっていけるチャンスがあると考えているからです。

だからこそ、会社の社員すべてが「仕事のできる人」になるために、どのような仕事を任せるのかといったことだけではなく「どのようなメンバーと仕事をさせるのが良いのか」といった視点から見ていくのも人事・労務管理の重要なポイントとなります。

私が会社員時代に、それなりの結果を残せてきたのも「職場における人間関係の相性が良かったため」だと今でも思っていますし、人間関係の相性が悪ければ、同じような結果を残すことはできなかったと思います。

しかし、職場における人間関係は「できれば触れたくない」と考える人も多いのではないでしょうか。

人間関係にはナーバスな問題も含まれますし、上司が男性であれば女性の人間関係、上司が女性であれば男性の人間関係に触れていくことに一歩引いてしまうのもわかります。

しかし、職場における人間関係は、会社に勤め続ける意欲、パフォーマンスに大きく影響を及ぼす部分ですので、人間関係を崩すような要因であったり、人間関係の悪化を放置するような人事・労務管理は、会社に大きな損失を生みます。

十分な配慮が必要ではありますが「人間関係の悪化を放置しない」という人事・労務管理の考え方は重要になってきますので、思い当たる節がある場合、大きな問題に発展する前に早急に対応していきたいところです。

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2017年06月30日

明日も同じように時を刻めることを前提としない

日本生産性本部が6月に発表した「新入社員 働くことの意識調査」によると、働く目的として「楽しく生活したい」と答えた人が42.6%となり、過去最高を更新したようです。

また「好んで苦労することはない」と考える新入社員も29.3%で過去最高を更新し、働くことに対する意識として「人並みで十分」という意識が高まっていることが見てとれます。

今後、このような傾向は引き続き高まっていくことでしょう。

「最近の若者はなっとらん!」とお叱りの声が聞こえてきそうですが、若者たちが置かれている日本の労働環境からみれば、やむを得ない部分もあるように感じています。

その点を踏まえていけば、休みの多さや残業時間の少なさといった部分が人材の確保に有利に働いていく傾向が強まっていくため、人事・労務管理上も重要なキーワードです。

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)が提唱されて久しいわけですが、様々な業種、個別に能力の違う労働者、クライアントの意向等により、統一的に運用することが難しいのも実態ではないでしょうか。

ここから私的な意見ですが、若者に限らず働くすべての人が、仕事だけではなく、遊びや家族と過ごす時間を大事にすることには賛成の立場です。

私自身若いころは、明日を当たり前のように迎えられるのが当然だと思っていましたし、孫に囲まれた幸せな老後も当然のように迎えられると信じて疑わなかったわけですが、最近それらが当たり前でないことを痛感しています。

ここ数年、私と年齢の変わらない友人を病で失ったり、幼い命が病で失われる悲しみを目の当たりにしているからかもしれません。

病だけではなく、事故・事件で昨日まで元気だった人が突如この世を去ることもあり、それらが自らの身や家族に起こらない保証などありません。

だからこそ毎日大事な一日なわけですが、24時間という平等に与えられた一日の時間をどのように使うかは自分次第なところがあります。

睡眠や食事の時間などの必ず必要な時間を除けば、さらに短い一日の時間を仕事・遊び・家族と過ごす時間をどのように割り振るのか、どの部分に重点を置くのか、一日だけでなく1か月ではどうか、1年ではどうかといったことを考えさせられます。

このような話題では、必ずといってよいほど「若いうちは、こうすべき」「今は我慢して将来のために」といった言葉が出てくるものです。

考え方として間違いではないと思いますが、その言葉は「明日も同じように人生が続いている」ことを前提としています。

もちろん、病気もせず事故にも事件にも巻き込まれなければ、明日はいつものように訪れ、時を刻むことができます。

しかし、確実に時を刻み続けられることが保証されているわけではありませんので、そこから導き出された答えが「今、最もベストな時間配分を心がけること」だと考えています。

最近私は、仕事であれ、遊びであれ、家族との時間であれ、一つに偏るような時間配分を避けるように努力しています。

当然、様々な状況により、その時間配分のバランスが日々変化するのですが、意識してスケジュールを組んでいけば一つに偏るようなことはありませんし、一定のサイクルでバランス調整ができるものです。

このような時間配分を意識して以降、私はストレスフリーな状態に近づいていったように感じています。

会社がワーク・ライフ・バランスへの取り組みをしてくれないと何もできないということではなく、自分自身で可能な限りタイムマネジメントをしていくことが重要なのではないでしょうか。

国が何もしてくれない、会社が何もしてくれない、家族が何もしてくれないと他を批判するのは簡単ですが、自分の人生をどう過ごしていけるかは、結局、自分次第だということになります。


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2017年05月31日

隣の芝生が青く見えた時の考え方

隣の芝生が青く見える。

自分の庭の芝生よりも、隣の家の芝生のほうが青く綺麗に見えるという「ことわざ」で、自分にはない他人の何かを羨ましく思ったり、時に嫉妬するような感情を抱くことを表現する時によく使われています。

すべての人が家庭環境や仕事環境など、日々の生活の中で隣の芝生が青く見えることが多少なりともあると思います。

ところが「青く綺麗に見えていたはずの芝生」が「実は大して綺麗ではなかった」ということが多いのも実態です。

外から見る隣の芝生は「表面しか見えておらず」その奥深くにある「真実」にたどり着けていないため、その奥深くを覗いた瞬間「真実の色」が見えてしまい、その色は「思っていたほどの綺麗な青ではなかった」ということです。

なぜ今回このような話から入ったかというと、中小企業の人事・労務管理の世界では、一度退職した社員が再度退職した会社に戻る(出戻り)が結構あるからです。

出戻る理由は人それぞれだと思いますが、いくつかのケースで話を聞いてみたところ「同業他社に転職したけど、この会社のほうがよかった(ましだった)」という理由を話す人が大多数です。

個人的に100%満足いく仕事環境(賃金だけではなく労働環境)を得るのは、実際問題のところ不可能に近いわけですので、言い方は悪いですが「ましだった」という表現であったとしても、自社が構築している仕事環境が他に比べて優れているといってよいと思います。

このような出戻った社員の話を聞いてみれば、最初に会社を辞めた時に「隣の芝生(ほかの会社)が青く(より良い仕事環境)見えていた」ことは確実でしょう。

賃金であったり、労働環境であったり、多少なりとも不満を感じているのが普通ですから、もっと良い仕事環境があるのではないかと思うのは不思議なことではありません。

私自身、社会保険労務士となる前に社員として勤めていたのが1社だけですから、転職経験がありません。

転職経験がないからといって、その会社に100%満足していたかといったら、当然ですがそのようなこともありません。

隣の芝生が青く見えることも当然あったわけですが、運が良いことに同業他社に転職しようとまでは思いませんでした。

その理由は明白なのですが、やはり「一緒に仕事をする人たちとの相性がすごくよかった」ことが大きかったと思います。

もちろん人間ですから、人によっては合う・合わないといったことがありますが、上司・同僚・後輩と一緒に仕事をするうえで、大きなストレスを感じるようなことがなかったからだといえます。

じつは出戻った人がいう「この会社のほうがよかった(ましだった)」というのは、賃金や労働環境といったこと以上に「人との相性」が大きなウエイトを占めているのです。

隣の芝生が青く見えて転職した結果、賃金は上がった、労働環境もそれほど悪くなかった、でも「戻ることを決断した」のはなぜかと問えば「転職先の社員と合わなかった」という理由が多いからです。

人は本能的に「居場所」を求める生き物です。

多くの時間を過ごす会社環境の中で「居場所がない」状態に耐えることができません。

芝生が青く見えていた隣の庭(会社)の人と合うのか・合わないのかは、入社してみなければ判断しようがありませんので、賃金や労働環境に不満がある(これは誰もが持っていること)けども、「会社で良好なコミュニケーションが取れている(居場所がある)」という状態であるのであれば、今見えている「隣の芝生の青さ」は転職後に薄れていくことが確実だといえます。

隣の芝生が青く見えたときは、ふと冷静に考えてみる、考えるよう促してみてはどうでしょうか。

今ある「居場所」を捨ててまで取りに行くべき青さなのかどうかを。


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2017年04月28日

打たれ弱さを理解して叱る

この時期は、研修などを通して新卒の社員として入社した若い人たちと話をすることが多くあるのですが、凄く素直な子たちが多いというのが実感です。

初めて会社員として仕事をし始めたばかりのため、見るもの・経験することすべてが新鮮に映っているからだと思いますが、色々な事を学ぼうという意欲が高いですね。

ゆとり世代と揶揄されることも多くありますが、20年程度前に私が会社員として初めて社会に出たときに比べて見ても、それほど違いがあるとは思えません。

しかし最近の若い世代に共通すると日々感じている事が一つだけあります。

それは「打たれ弱さ」です。

一定のスキルのある中途採用とは違い、時間をかけて育てていくのが新卒社員ですから、様々な研修やOJTを通して育てていく過程の中で、どうしても「叱る」という場面が出てきます。

ある程度の経験則のある上司や先輩であれば「叱るスキル」も持ち合わせているはずですから、それなりに気を使いながら叱っているはずです。

ところが、この叱られたという事実に対して過剰な反応を示してしまう新卒社員が多く見受けられます。
 
トイレで泣いている、早退してしまった、翌日から来なくなってしまった等、教育する側に立った人であれば、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

そのような事態になった時の経緯を聞いてみても、通常の教育範囲内のことであり、過度な叱責をしたわけでもありません。

コストをかけて採用した新卒社員を大事に育てようと考える上司からしてみれば、なぜこのようになってしまったのかと悩んだ結果として、叱ることを躊躇うケースも出てきています。

「そんな打たれ弱い奴はいらん」と言ってしまえば元も子もないのですが、最近の傾向として見れば、総じて打たれ弱い若い人が多いため、無視できる問題でもありません。

私も会社員時代に、新入社員の教育を担う立場にいたことがあるのですが、年々打たれ弱い子たちが増えてきているのを実感していました。

教育を担いだした当初は、職人気質な職場であったこともあり「荒い叱り方」が通用していましたが、会社を退職する直前のころには「厳しく叱ること」を禁止する風潮まであったことを思い出します。

しかしながら、利益追求集団が集う会社というフィールドの中で「叱らない」という選択肢はあり得ませんので、打たれ弱い若い人たちが多いことを認識したうえで、叱っていかなければなりません。

では、どのように叱っていくべきなのか。

ポイントは「その叱った内容に納得感を得られたか」という部分だと思います。

あるケースでは「これが駄目だ」と叱ったとしても「なぜだめなのかが理解できない」「ではどうすればよいのかわからない」といった事が往々にあるようです。

つまり、叱られた内容が「駄目」だと理解したが、新卒社員にとっては「ただ叱られた」という事実だけが残ってしまっているようです。

ケースバイケースではあるのですが「叱るべき内容が何故だめなのか」「どのようにすればよいのか」を伝えながら叱ることで、叱られた内容をより理解する事ができ、叱られたことに納得感が出てくるのではないでしょうか。

「そんなことまで教えないと駄目なのか」という悲壮感が聞こえてきそうですが、他の会社の「色」に染まっていない新卒社員は、育て方ひとつで良い意味での「自社の色」に染まっていくわけですから、根気よく、丁寧に叱りながら育てていきたいところです。

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2017年03月31日

個人的で身勝手な要求を受け入れてしまうことの危険性


社員数が100人ぐらいまでは、経営陣と社員の距離感が近いこともあり、社員が経営陣に対して直接意見を伝えたり、要望を伝えたりしている場面を良く目にします。

風通しの良い職場環境とも言えますので、それ自体が悪いことだとは思いません。

しかし、直接伝えられた意見・要望が会社全体の人事・労務管理の向上に関する内容であれば良いのですが、中には「自分のためだけの意見・要望」を伝えてくるケースも少なからずあるのも事実です。

給与面での待遇に関する要望や人事・労務管理上の取扱いに対する要望など「自分にはこうしてもらいたい」といった身勝手な要求です。

過去のニュースレターにおいても人事・労務管理の現場において最も重要なのは「公平性」であることを常々お伝えしてきていますが、当然ながら個人レベルでの身勝手な要求をのんでしまえば公平性を確保する事はできません。

社員個々人からすれば、少しでも自分の待遇をよくしたいと思うこと自体が不思議な事ではありませんが「自分のためだけの意見・要望」を伝えて、何とかしてもらいたいという行動に出ることが好ましいとは言えません。

何故、このような身勝手な要求をするに至ったのか。

多くのケースで「以前、要望を言った時にその通りにしてもらった経験」を持っているからです。

つまり「言えば何とかなる」という「実体験」をすでに持ってしまっているからこそ、不満に感じていることを、自分自身では身勝手な要求であるとも思わずに行動を起こしてしまっているわけです。

このようなケースに遭遇した時、以前「個人的な要望」を認めてしまった事実を思い起こすことがあるのではないでしょうか。

以前認めた個人的要望は「公平性」を欠くようなレベルの話ではなかったかもしれません。

しかし、一度でも身勝手な要求が通ってしまった経験があると、その要求がエスカレートしていく傾向にあります。

本人からしてみれば「自分のための要求」が会社の公平性を欠く程の話なのかどうかといった尺度で見ているわけではありませんので「お願いした要求がとおった」という事実のみが記憶の中に残るわけです。

「それは認められない」といった場合であっても、必ずといってよいほど「前は認めてくれたのに何故ですか?」といった答えが返ってくるのも、要求の内容は関係なく、認められた事実だけが印象に残っている証拠です。

結論から言えば、会社の人事・労務管理の現場においては「個人的で身勝手な要望」を聞く必要はないということです。

ただし、最初は個人的な要望として出てきた話であったけども「全社員に適用する事が好ましい要望」であったのであれば、人事・労務管理全体の話として要望を受け入れることは有り得ます。

しかし、あくまで個人に対してではなく会社全体の話として要望を受け入れただけですので、人事・労務管理における公平性は確保できるわけですし、最初に要望を上げてきた社員から見ても「個人的に認められた」とは思わないでしょう。

「前は認められたのに何故ですか?」とくれば「前回の件は社員全体の公平性を確保できる話だったが、今回は違う」ということで事足りるはずです。

「この程度のことだったら良いか・・・」という考えは捨ててください。

感情の生き物であるヒトが集う人事・労務管理の世界において「個人的で身勝手な要望」を受け入れることは非常に危険な事です。

人事・労務管理の重要な公平性を確保できないような、個人的で身勝手な要望を伝えてくるようなケースがあった場合は「公平性を確保できない要望は受け入れられない」といったスタンスで事にあたってほしいところです。

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2017年02月28日

価値観における想像の域と実感の溝

既に初老と呼ばれる年齢に突入している私ですが、ここ20年で価値観が大きく変化していると感じています。

学生だったときに感じていた仕事をするということの価値観、結婚する前に感じていた結婚に対する価値観、子供が生まれる前の子供に対する価値観、開業する前の事業を行うということへの価値観、これらすべての価値観が異なる立場に身を置くことや経験を経て大きく変化しています。

一つの例を上げるならば、子供が生まれる前までは「これほど子供を愛し、成長を見守る責任感」を自分がここまで感じるとは思ってもいませんでした。

その立場に身を置かなければ「想像の域」をでないため、その立場に身を置いて初めて「実感」へと変わり、自らの価値観へと影響を及ぼしてきているわけです。

なぜこのようなテーマを書きだしたかといえば、人事・労務管理の世界でも価値観の違いからくるトラブルや問題に直面する事が多くあるからです。

誤解を恐れずにいうのであれば「想像の域」の立場の人が「実感」を持っている人の気持ちや苦悩を理解するのは非常に難しいということです。

たとえば子供を育てながら働く人が持つ実感と、独身で働いている人が持つ実感は大きく乖離していますし、病気を持ちながら働く人の実感と、健康で働く人の実感も大きく乖離しています。

その乖離とは「想像の域」と「実感」の溝なわけですが、一方が「想像の域」で語られることを否定し、一方で想像の域であることを「さも実感であるように」語ることで、修正する事の出来ない溝を深めてしまうことがよくあるものです。

皆さんにも思い当たる節があると思いますが「想像の域」をでていない価値観を「私は貴方のことを理解している」という気持ちで話した結果、逆に怒りをかってしまったり、失望感を与えてしまったりするようなケースです。

このようなケースを見ていく限り「想像の域」での価値観は「実感をもつ」価値観の心理に近づくことは容易な事でないことがみえてきます。

私は仕事柄なるべく俯瞰で物事を見るように意識していますが、それでも私個人が持つ価値観に考え方が引っ張られてしまうことを否定できません。


様々な価値観をもつ人が集まる人事・労務管理の世界において、異なる価値観を認め合うというのは容易なことではなく、自らが持つ価値観が正しいと思うあまり、その価値観を押し付けてしまうことが多くなるのは、感情の生き物であるヒトである以上やむを得ないところかもしれません。

だからこそ人事・労務管理の現場においては「人それぞれ価値観が違うのは当然」と割り切っていくほかないと考えています。

それを言ってしまったら元も子もないと思われるかと思いますが、価値観の違うもの同士の議論が噛み合う場面を見たことがありません。

たとえば人事・労務管理とは関係ありませんが、国家論などにおける右派・左派の双方の主張が噛み合うことはなく、建設的な議論にならないのが典型的だといえます。

つまり個々人が持つ価値観とは、自らの「実感」によってのみ作り上げられてくる感覚であり、他人に諭される、説得されることによって簡単に変えてしまうことのできるものではないと言えるのではないでしょうか。

そのような観点から人事・労務管理の現場において価値観を考えるのであれば、結局のところ価値観の違う人・合わない人を採用しないというところにたどり着いてしまいます。

もちろん価値観とは様々な物事に対して持ち合わせているものですから、全ての価値観を共有することは不可能です。

しかし、会社が目指している方向性や人事・労務管理における考え方において、絶対的な価値観の違いを避けるために、採用面接の場において一定の情報を公開し、価値観の違いによるミスマッチを起こさないようにするだけでも効果はあると思います。

ヒトは価値観を簡単には変えられないわけですから、採用選考の段階で同じ行先のバス(目指すべき方向性が同じ)に乗れる人を見極めていきたいところです。

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posted by マサ at 16:38| 社労士日記

2017年01月31日

誤解を生まない伝え方

新年あけましておめでとうございます。今年も弊事務所のブログをよろしくお願い致します。

今年も人事・労務管理の現場で経験したことから感じたこと、気が付いたことなどをブログの中でお伝えしていけたらと思います。

さて、日々の生活の中でも「そのような意味で言ったつもりではなかった」「そういうことを伝えたかったわけでは無い」といったように、伝えたかった意図が違う形で伝わってしまうことがよくあるものです。

日常生活での誤解は、多くの場合リカバリーがききますが、会社組織という中での誤解は大きなトラブルに発展してしまうことが少なくありません。

最近「まったくもって誤解なのですが、このようなことになって困っています」というご相談を多く受けるようになりました。

その誤解へとつながる経緯を聞いてみると、いくつかの共通点が見えてきます。

その一つが伝えたいことを「遠まわしに話した」ことで誤解を生んでいるケース。

守秘義務の関係で詳細は語れませんが、誰しもが「言いにくいことほど」遠まわしに伝えようとする傾向が強いので、結果として伝えたいことが相手に伝わらず「そのような話は聞いていない」「そのような話だと思わなかった」ということを言われ、トラブルになってしまうことが多くあります。

もう一つは、伝えたいことを「省略して話してしまう」ことで誤解を生んでいるケース。

話をする側からすれば「このぐらいの内容の話をすれば伝わるだろう」という思い込みから、伝えるべきことを省略して伝えてしまうことで、同じように相手に本当の意思が伝わらずに誤解を生んでしまうことからトラブルへと発展してしまうようなことも多くあります。

もう一つは、伝えたいことの「伝え方を間違っている」ために誤解を生んでいるケース。

たとえば、個人に対してのみ伝えればよい話なのに、周りに他の人がいる場で話してしまうことで、伝えられた本人のプライドが大きく傷つけられてトラブルとなる場合や、威圧するような態度で話す、馬鹿にしたような態度で伝えるなど、伝え方が間違っていることで取り返しのつかないトラブルへと発展してしまうこともあります。

このような誤解から生まれたトラブルは「いや、そんなつもりで言ったのではない」と誤解であることを伝えたとしても修復する事が非常に難しいのが想像できると思います。

最後の「伝え方が間違っている」ケースは、伝える側の大きな問題ですので指導していくことで、このようなケースを生むことは減っていきますが「遠まわしに話した」と「省略して話してしまう」ケースは、意識していなければ簡単に起こりうることです。

誤解を与えたことでトラブルが生み出されている背景には、伝える側に何かしらかの問題がある可能性が高いので、そのようなトラブルになった場合は、その本質を変えていかなければ同じようなトラブルを生み出していきます。

ただし過去のブログでも話題にしたことがありますが、残念ながら「何を言っても話を聞く気が無い」「まったく話が通用しない」といったケースもありますので、誤解を生む以前の問題といったトラブルもあります。

しかし、伝え方によってはすんなりいく問題が、伝え方の問題により誤解が生まれてトラブルになるのは非常にもったいない話ですから、伝える側が「はっきりと正確に配慮を持って伝えること」を意識するのは重要なことだと思います。

人事・労務管理の世界で起こるトラブルは、実は些細な事がきっかけであることが多くありますので、トラブルを解決するための努力と合わせて、何故そのようなトラブルになったかの本質を探っていき、今後同じような事にならないように修正すべきところを修正していくことが大事になっていきます。

人と話をすること、説明すること、提案することが多い仕事である私自身も「伝え方」には細心の注意が必要ですので、誤解を生まないように日々意識しながら伝えていく努力をしていきたいと思います。

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posted by マサ at 18:44| 社労士日記

2016年12月28日

副業・兼業容認の捉え方

いよいよ今年も残りわずかとなってきましたが、毎年「もう1年たってしまったのか・・・」と時の流れの速さに驚くのが恒例行事のようになってきています。

新鮮な経験が多いほど時間のたつ速度が遅く感じるという考え方があるそうで、子供の時ほど時の流れが遅く感じられるのは新鮮な経験を多くしているからだとか。

その理論で言えば、時の流れが速いと感じるのは新鮮な経験をしていないということになるのですが、社会保険労務士の担う人事・労務管理の世界は「感情の生き物であるヒトを扱うため、良くも悪くも新鮮な経験」が多くあるので時の流れを遅く感じてもよいものですが・・・。

年齢によって時間の速度をどのように感じるかが違ってきたとしても、実際に存在する時間は同じですから、その時間をどのように使うかは人それぞれ違う時代へと突入していきそうです。

最近、正社員の副業や兼業を容認していく動きが大手企業を中心に広がってきており、政府も「働き方改革」として後押しする方針のようです。

現状では原則として副業を禁止する企業が大多数ですが、その理由として本業に支障をきたす可能性、長時間労働による健康問題、社会保険料の取扱い、労働時間通算の取り扱いなど、副業や兼業をすることで人事・労務管理上様々な問題が出てきてしまうためです。

政府方針では、上記のような様々な問題に対して指針を示すことにしているようですので、どのような方針が示されるのか注目したいところですが、運用上簡単に解決できる問題ではないことも確かです。

そもそも副業というと、本業が終わった後にアルバイトをする・ネットビジネスで稼ぐという「本業以外でお金を稼ぐためのもの」というイメージが一般的です。

しかし今回いわれている副業・兼業とは「本業では得られない経験や人材交流を通してスキルアップを図り、価値ある人材になるための行為」といえるのですが、そのような捉え方をして実践できる人はごく一部ではないでしょうか。

副業を禁止している会社に勤めているため、副業とならないようにお金を貰わずにプロジェクトに参加している人が現状もいるわけですので、そのような人にとって副業が容認されたからといってスキルアップを図るための行為という考え方や捉え方が変わることはないでしょう。

要するに副業や兼業を容認していく流れが加速していくとしても、捉え方ひとつでまったく違う行為になってしまうことは間違いなさそうです。

副業・兼業の容認に向けて政府の動きに対する報道への反応を見ても、歓迎する反応がある一方で長時間労働を抑制していくという方向性に相反するという否定的な意見も多く聞かれています。

この反応の違いも「副業・兼業という行為の捉え方の違い」から生まれてきているのではないでしょうか。

いずれにせよ副業解禁という言葉だけが独り歩きする事によって、間違った方向性に進まないことを期待したいところです。

本年は本日最終営業日とさせていただき、来年は5日から通常営業とさせていただきます。
(12月29日から1月4日を年末年始休業日)

皆様、良いお年をお過ごしください。来年も引き続きよろしくお願い致します。

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posted by マサ at 20:10| 社労士日記

2016年11月30日

辞め方から見えること

社会保険労務士という仕事をしていると入社・退社という職業人生における分岐点に関与する事が多くあるわけですが、その中でも会社を辞める退職の場面が最も重要な分岐点といえます。

会社を辞めようとする理由は、給与面への不満や労働環境の不満、人間関係が上手くいかないなど様々ですが、どのようなケースであれ「辞め方」には注意が必要です。

最近の傾向として、この「辞め方」に気を付けない人が多く見受けられます。

どのような会社であれ、自分にとって完璧な環境というものは存在しないわけですから、何かしらかの不満や不安があるのは当然です。

しかし、辞める意思を会社に伝える方法として、いきなり欠勤し連絡がつかない、相談も無くいきなり退職届を郵送してくる、退職するにあたって周りの同僚に「早く辞めたほうが良いよ」などと風潮して回るなどは、賢い辞め方だとはいえません。

会社としても、このような辞め方をする人を引き留める理由は無いわけですが、採用や教育には様々なコストがかかっているので、無視できる問題でもありません。

実際問題として「辞め方の教育」などといったことは現実的ではないので、そのようなタイプの人を採用しないことに努力したほうが現実的でしょう。

このような辞め方をする人の特徴としては、入社してすぐに辞めてしまう人に多くみられるため、短い期間に転職を繰り返しているようだと注意が必要になります。

さらに、採用面接の場で前職をどのように辞めたのかを聞いてみるのも一つの手です。

採用面接においては「前職の退職理由」を聞くことが多いですが「どのように前職を辞めたのか」を聞くことは、それほど多くありません。

正直なところ前職を退職した理由は「どのようにでも言えてしまう」部分であり、たとえ人間関係がうまくいかなかった、給与面で不満があったといった理由であったとしても、正直に答える人は少ないものです。

一方、退職の仕方がどうであったかの質問をした場合を想像してみてください。

「退職届を出して・・・」という当たり前の答えが返ってくるかと思いますが、その時に「退職届(願)はいつごろ提出しましたか?」「退職の意思を決めたときに誰かに相談しましたか?」「退職届を出してから、業務の引継ぎ、関与先への挨拶などはどのようにしましたか?」「退職までの期間を会社でどのように過ごしましたか?」といった質問をすると退職の仕方「いわゆる辞め方」の本当の姿が見えてくると思います。

正直なところ、会社を退職すること自体は別に悪いことではないので、退職する際の辞め方こそ、その人の本当の姿が見えてくるのではないでしょうか。

このような事を質問することの意味を簡単に言ってしまえば、前職を円満に退職しているかを確認するということです。

往々にして、会社と喧嘩別れして辞めるような人は、おのずと同じことを繰り返してしまう傾向にあるからです。

それともう一つ、会社を退職するにあたっては、円満退職してもらいたい理由があります。

中小企業においては、一度退職した人が出戻る(退職した会社に再度入社する)ことが珍しくありません。

隣の芝が青く見えることもあるでしょうから、退職後に他の会社に勤めた結果「実は退職した会社が自分にあっていた会社だった」ということも稀にあるわけですから、円満に退職していれば出戻ることができる可能性も残るわけです。

どのような場合にせよ、喧嘩別れして良いことは有りませんから、退職を決意した際には立つ鳥跡を濁さずの精神で臨んで頂きたいところです。

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2016年10月31日

本音と建前、理想と現実

皆さんが小さい頃に抱いていた「なりたい職業」って何だったでしょうか。

調査機関によってランキングに違いがありますが、小学生男子ではスポーツ選手や公務員、医者あたりが人気で、女子では看護師やお店関係(パン屋・お花屋など)、タレント(アイドル)あたりが上位に来ているようです。

中にはユーチューバ―が上位に来ているランキングもあるようで、ネットが生活の一部として当たり前のようにある時代に生まれた子供たちならではです。

ちなみに私が小さい頃になりたかった職業は皇宮護衛官でした。

皇宮警護官とは、皇居や皇族の警護を担う特別司法警察職員ですので公務員です。

社会保険労務士になる前は、某TV局で映像編集者として働いていましたから、皇宮護衛官どころか公務員にもなったことが無いわけですが、いつから「なりたい職業」としてあこがれていた職業から遠ざかってしまったのか記憶にありません。

私だけではなく、小さい頃に抱いていた「なりたい職業」通りに「その職業」についている人は少ないのではないでしょうか。

では何故「いまやっている仕事」をしようとしたのか。

この問いには「本音と建前」の大きな垣根があるだけでなく「思い抱いていたイメージと働いた後に感じる現実」との垣根も大きなものです

私は仕事柄、新人社員研修講師の仕事で20代の若者と話をする機会が多くあります。

彼ら彼女らに「なぜこの仕事を選んだのか」という問いを投げかけても、回答としてかえってくるのは「建前」の回答が大多数です。

私がもし子供の気持ちのまま皇宮護衛官になっていたら「皇宮護衛官の制服がかっこいい!馬に乗って警護だなんて憧れる!」と言っていたでしょうけど、現実は「建前」の回答をしてしまうのでしょう。

小学生のころに抱いていた「なりたい職業」の本音を、たった10年程度経過しただけで「建前」でしか答えられなくなることが自分も含めて残念です。

ただ誤解を与えたくないのですが「建前」であったとしても、その仕事を選んだきっかけや理由は必ずあるはずですので、そのきっかけや理由は大事にしてもらいたいと思っています。

長い人生の中で仕事が占めるウエイトは高いわけですので、仕事をし続けるためのモチベーションを維持していくためには「建前上の理由」は必要になるからです。

しかし最終的には「本音」の部分を満たしていくことを無意識に目指していくことになるわけですが、その「本音」とは、小さい頃に抱いていた「なりたい職業」を選んだ時の「子供ながらの本音」とは違う別の「大人の本音」に変わっているはずです。

しかし、その本音を満たすためにどうするべきかを考えながら行動できる人は限られていると思います。

この「大人の本音」が「あくまで理想」であったりするケースもあるので、行動するまでに至らない原因になっているのかもしれません。

自分も含めて言えることですが、情報社会の今、夢や理想を追っていくことに消極的になっているように感じます。

「どうせ無理」「頑張ってもたかが知れている」といった潜在的な感情が蔓延し、夢や理想を追うこと自体が「かっこ悪い」といった風潮すらもあります。

だからこそ「夢を持って働け」とか「理想実現のために頑張れ」と言ったところで心に響く人は少ないでしょう。

今求められているのは「現実的な利益・目に見える効果」であり、それを満たすことのできる企業にヒトが残る傾向にあります。

本音と建前、理想と現実、様々な感情が織り交ざる人事・労務管理の世界は、今後ますます難しい舵取りが必要になってくる時代へと突き進んでいくと思います。

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